
コミュニケーション力とは、「聞く力」である!
「コミュニケーション力が高い!」と聞くと、話が上手いんだな、という印象はありませんか?
確かに話し上手だったり話術がすごかったり、引き込まれる話し方だったり表現力だったり、というのはとても目立ちます。
しかし、「コミュニケーション」とは『話すこと』と『聞くこと』であり、それらは表裏一体のはずです。
今回は特に『聞く力』──傾聴力とも言われている部分について、触れていきましょう!
コツさえ掴めば、あなたもきっと聞き上手になれます。
そして、相談ごとや悩みを聞く側になったとき、役に立ちますよ。
1.まずは興味を持つ
何を当たり前のことを言っているのか、と思われるかもしれませんが、これが結構大切なことです。
あなたが真剣に話しているとき、相手がスマホを見ていたらどうでしょうか。ひたすらタップするだけの単調なゲームをしていて話自体はしっかり聞いているとしても、何となく真剣に聞いてもらえていない気がしませんか?
「あなたに興味がありますよ」という姿勢が大切なわけです。
そのためにも、
何かをしながら聞いたり、あいづちを打たないで聞いたり、という姿勢はあまりよくありません。
「私の話に興味がないんだな」と思ったら、もう良い話も悪い話も持ってきてくれません。
これは家族でも友人でも、恋人でも親子でも、そして職場でも同じことがいえます。
必死に訴えていることに上司が何の関心も持たなかったら、きっとそのうち心が折れてしまうでしょう。
とても深く悩んでいるのに恋人がゲームに気を取られていたら、その時点で冷めてしまうかもしれません。
あなたが聞き役に回ったときには、ぜひ「興味がありますよ」「聞いていますよ」ということを態度で示しましょう。
2.話を奪わない
よく「会話ドロボウ」などと言われるものです。
同じ話題でも急に自分の話をしたり、別の話題にしてしまったり、途中で話を遮ったり終わっていないのに切り上げてしまったり、
相手が不完全燃焼になってしまうことは避けましょう。
意外とやってしまいがちなのが、「自分も同じ経験があった!」というときや「そういうときはこうすればいいよ」と対処法が分かっているときです。
共感を示すことや対策・解決法などアドバイスすることも大切ですが、
まずは、相手の話を最後まで聞きましょう。
相手はあなたに話がしたいわけです。
悩みごとなのか、相談ごとなのか、訴えたいことなのか、教えたいことなのか、知ってほしいことなのか、とにかく言いたいわけです。
例えば「今日、〇〇ちゃんと遊んで××に行って、△△遊びをして、××から◇◇に行って、□□遊びをしたの!」という話を子どもがしたがっている場合、説明がつたない分だけ、すべてを聞き届けるのは至難の業かもしれません。
しかし、『聞くこと』もコミュニケーションです。
「今日、〇〇ちゃんと遊んで××に行って……」
「今日は◇◇に行ったんでしょ?」
「だけど、××で△△遊びを……」
「◇◇でも遊べるのに、どうして遠いところに行ったの?」
なんて具合に、自分の聞きたいこと・知りたいことを優先すると話をさえぎってしまいがちです。
既に第三者から聞いたり自分で見たりして知っている場合でも、相手の「話したい」という気持ちを汲むことが「聞く力」だといえるでしょう。
3.助言は求められてから
相談ごとを持ちかけられたとしても半分程度は、既に当人の中に何らかの答えがあるものです。仮に全く答えがなかったとしても、「嫌なこと」「許せないこと」はあるため、「何でもいい・何でもできる・何でもやりたい」という状態はまずありません。
話を聞いてもらって満足する場合もあるでしょうし、その上でアドバイスがほしい場合や自分の気持ち・決断の後押しをしてほしい場合もあるでしょうし、「必要されている解決法」はさまざまでしょう。
話を聞いている上で「それは間違ってるでしょ」「その点は君が悪いんじゃないかな」と思ったとしても、ぐっと堪えてください。
ちなみにカウンセリングでは基本的にずーっと聞きます。聞いて聞いて聞いて、聞きます。
その人の中にある答えが浮き上がってくる場合もあるので、アドバイスしにくい場合は「どういう解決がしたいのか」を誘導してみると良いでしょう。それをどうするのかについては、また別の機会で触れられたらと思います。
以上、今回は「聞くコミュニケーション」のコツを3つご紹介しました。役に立つ関係性も瞬間も場も多いはずなので、どなたかの何かのときに参考になればと幸いです!