露出と湿度
ベルリンに来て日本人と会うと皆必ず話題にすることがあります。それはドイツ人の露出が半端ないということです。
老いも若きもペラペラのミニスカワンピで脚をにょっきり出していて男性も上半身裸に短パン。
公園でも時々通りでも裸足で歩いてるやつがおる。晴れた日の公園にはビキニやパンツ一丁でお肌を小麦色に焼いているよ。
「なんであんなブラジャー丸見えの服着てるのかわからない」
「とある公園にはヌーディストが丸裸で日焼けしてるらしいよ」
「俺は公園でヌーディストに遭遇した。皆寝っ転がってるから意外と何も見えない」
「おばあちゃんが公園の芝生でいきなり脱ぎ出してビキニに着替えていた。中に仕込んでから出かけてほしい…」
かくいう私もベルリンでヨガのリトリートに参加した時、トラウマ級のヌーディスト体験に遭遇しました。
みんなでサウナに入ったのですが暗闇の中男女混浴全裸でした。なぜかセクシーになれるクリームが置いてあり皆楽しそうにつけていました。この状況でみんなでセクシーになったら大変って思ってみていました。私は1人下着をつけてサウナに入っていてそれはそれで逆に恥ずかしかったです。
また、早朝川辺でヨガの祈りを捧げたのですが、その後急にみんな服を脱ぎ出して川に飛び込んで行きました。男も女も全てが無修正のまま白昼に晒されていました。私は泳げないので唖然としてみていました。その後老夫婦が来たのですが皆の前で服を脱ぎやはり川へ飛び込んでいきました。
リトリートの参加者にアメリカから来ている子がいて「みんな裸で驚いている」と率直な気持ちを伝えたら「ドイツ人て自由だよね。私も驚いた」と言ってくれたよ。
すっぽんぽんで公衆の面前に出現する文化はFKK(Freikörperkultur)と言われていて特に旧東ドイツ時代に流行ったそう。弾圧された社会の中で自己を自由に表現できる限られた手段だったとのこと。日本人のお友達の話によると最近はこのすっぽんぽん文化は裸に慣れていない他の西欧列強から苦情が出ていているそう。郷に入っては郷に従えなのだから裸の人を責めないでほしい。
ドイツは年がら年中乾燥していて夏も暑いんだけどカラッとしていて爽やか。ただ湿気のワンクッションがない直射日光は苦しい。肌が直接焼かれているよう…。
日本人のお友達が
「日本には湿気があるから『淫靡』っていう言葉が生まれたと思う。ドイツでは谷崎潤一郎は小説書けない」
って名言を残していました。
カラッとして開けっぴろげな雰囲気からはスカートの中にも胸の谷間にも何の意味も生まない。ジトッとしている日本だからこそ秘められた場所にいけないものを見出してしまうんじゃないか
と有意義な議論を展開しました。
そんなめんどくささから逃れた私は特に何も出していないけど、隠しているつもりもなくおおっ広げに生きていて爽やかです。
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