【草花】ウンシュウミカン (生薬:陳皮[チンピ]、青皮[セイヒ])
Wikipedia> https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ウンシュウミカン
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ウンシュウミカン(温州蜜柑、学名: Citrus unshiu)は、ミカン科の常緑低木またはその果実のこと。鹿児島県が原産とされる柑橘類の一種。さまざまな栽培品種があり、産地によりブランド名がある。果実が食用にされ、種がなくオレンジよりも淡泊な味わいがある。
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「みかん」が専らウンシュウミカンを指すようになったのは明治以後である。江戸時代には種無しであることから不吉として広まらず、普及していたのは本種より小型の種がある小ミカン(紀州蜜柑)Citrus kinokuniであり、「みかん」を代表していたのは小ミカンであった。
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「みかん」は蜜のように甘い柑橘の意で、漢字では「蜜柑」「蜜橘」「樒柑」などと表記された。
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英語で本種は satsuma mandarin と呼ばれる。欧米では「Satsuma」「Mikan」などの名称が一般的である。
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また、皮を剥くのにナイフを必要とせずテレビを観ながらでも食べられるため、アメリカ・カナダ・オーストラリアなどでは「TV orange(テレビオレンジ)」とも呼ばれている。
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〜[上記Wikipediaより抜粋]
【熊本大学薬学部・薬草園】【植物データベース】
ミカン科
Rutaceae
ウンシュウミカン
Citrus unshiu (Swingle) Marcow.
URL> https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/003339.php
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【英名】cold hardy mandarin, satsuma mandarin, satsuma orange, Christmas orange
【中国名】温州蜜柑
【花期】4~5月
【生薬名】①陳皮(チンピ)【局】,②青皮(セイヒ)
【薬用部位】①成熟果皮,②未熟果皮
【薬効と用途】
成熟果皮には健胃作用があり,食欲不振,消化不良を改善する.鎮咳去痰作用もある。漢方処方には,六君子湯,平胃散,補中益気湯などに配合される.血行を良くし,食べたあとの皮を天日で乾かし浴槽に入れると肌が綺麗になる.
未熟果皮は胸や脇の張った痛み,肩や乳房の痛み,消化不良による下腹部痛などに用いる.民間では煎じ液に,ショウガと砂糖を入れ熱い内に飲み,就寝して汗をかかせると熱が下がるという使用法がある.
果皮も食用になる.皮を細く切って青菜と炒めたり,芋や肉と煮たり,ケーキの中に混ぜたりして食すことができる.
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〜[上記「植物データベース」より抜粋]
【東京生薬協会】【新常用和漢薬集】
チンピ (陳皮)
URL> https://www.tokyo-shoyaku.com/wakan.php?id=165
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【基原】 ウンシュウミカン Citrus unshiu Marcowicz 又は Citrus reticulata Blanco(Rutaceae ミカン科)の成熟した果皮
定量するとき,換算した乾燥物に対し,ヘスペリジン4.0%以上を含む
【調製】 成熟した果皮をはぎとるか,又は湯通しした後果肉を取り除きその果皮を乾燥する.
【産地】 日本(静岡,神奈川,和歌山,愛媛,山口県など),中国(広東省の温州(うんしゅう)など)
【性状】 形が不ぞろいの果皮片で,厚さ約2 mmである.外面は黄赤色 ~ 暗黄褐色で,油室による多数の小さなくぼみがある.内面は白色 ~ 淡灰黄褐色である.質は軽くてもろい.
特異な芳香があり,味は苦くて,僅かに刺激性である.
【成分】 精油:d-limonene
フラボノイド類:hesperidine, narirutin, sinensetin, nobiletin, 3,3’,4’,5,6,7,8-heptamethoxyflavone
その他:synephrine, pectin, citric acidなど
【選品】 よく乾いた橙黄色のもので折ると芳香を放つものが良い.
【適応】 健胃・鎮静・鎮嘔・去痰作用を期待して漢方薬方に配合される.
芳香性健胃薬として消化不良,胃炎,吐き気,シャックリに用いられる生薬製剤に配合される.
民間薬として感冒,痰の切れない咳,魚の中毒に用いられる.
【漢方処方例】
・平胃散(へいいさん)
構成生薬のうち,陳皮,蒼朮,厚朴の組み合わせで実証の健胃に用いられる.
・茯苓飲(ぶくりょういん),六君子湯(りっくんしとう)
構成生薬のうち,陳皮,人参,茯苓の組み合わせで虚証の健胃に用いられる.
・二陳湯(にちんとう),分心気飲(ぶんしんきいん)
構成生薬のうち,陳皮,半夏の組み合わせで粘稠な痰・胸苦しさの除去に作用する.
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〜[上記「新常用和漢薬集」より抜粋]
【漢方薬のきぐすり.com】橘皮(きっぴ)
URL> https://www.kigusuri.com/kampo/jiten/shouyaku/kippi/
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キッピ(橘皮)は、ミカン科のタチバナやウンシュウミカンなどの成熟果実の果皮を乾燥したものです。
漢方的には、理気、健脾、化痰の効能があり、消化不良によるお腹の張りや吐き気、痰が多くて胸が苦しいときなどに用いられます。
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→この生薬が含まれる漢方薬:
・九味檳榔湯
・人参養栄湯
・釣藤散
・鶏鳴散加茯苓
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〜[上記「漢方薬のきぐすり.com」より抜粋]
【漢方薬のきぐすり.com】青皮(せいひ)
URL> https://www.kigusuri.com/kampo/jiten/shouyaku/seihi/
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セイヒ(青皮)は、ミカン科の Citrus reticulata などの成熟する前の果皮を乾燥したものです。
漢方的には疏肝、理気、消積化滞などの効能があり、張ったような痛み、下腹部痛などに用いられます。
また、成熟した果皮は陳皮と呼ばれ、漢方処方では症状により使い分けて用いられます。
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→この生薬が含まれる漢方薬:
・柴胡疎肝湯
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〜[上記「漢方薬のきぐすり.com」より抜粋]
【養命酒・元気通信】生薬ものしり辞典 15
多種多様な生薬に姿を変える「ミカン」
URL> https://www.yomeishu.co.jp/sp/genkigenki/crudem/131127/index.html
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生薬としては、日本の医薬品に関する公定書「第十六改正日本薬局方」に収載されているのは、「キジツ(枳実)」「トウヒ(橙皮)」「チンピ(陳皮)」の3つです。
キジツは「ダイダイCitrus aurantium Linne var. daidai Makino、Citrus aurantium Linne またはナツミカンCitrus natsudaidai Hayata」の未熟果実とされています。作用としては抗アレルギー、抗炎症、抗潰瘍、鎮痛などが報告されており、芳香性健胃薬として腹痛、胸腹部の膨満感、消化不良、便秘、および痰がつまる症状などに用いられています。また、大柴胡湯、四逆散など比較的高頻度で漢方処方の原料として用いられます。別名を「枳殻(キコク)」という場合もあります。
一方、トウヒは「Citrus aurantium Linne またはダイダイ」とされており、使用部位が成熟した果皮である点と、基原植物にナツミカンが記載されていない点がキジツと異なります。作用はキジツと同様ですが、漢方処方には用いられていないようです。ダイダイの皮は、ドイツの薬用植物の評価委員会(コミッションE) においても食欲不振と消化不良への使用が承認されており、洋の東西を問わずその有効性が認められていますが、過剰摂取による副作用も報告されているようですので、摂りすぎには注意しましょう。
次にチンピです。…日本薬局方には「ウンシュウミカン Citrus unshiu Marcowicz または Citrus reticulata Blanco(マンダリンオレンジ)」として収載されています。使用部位は熟した果実の果皮で、古いものほど良いとされています。未熟な果実の皮は「青皮(セイヒ)」という別の生薬として扱われ、こちらは新しいものほど良いとされています。チンピは健胃消化薬、鎮咳去痰薬とされ、漢方処方(補中益気湯や六君子湯など)に比較的高頻度で配合されています。食用として、七味唐辛子の原料の1つでもあります。
これらの生薬の主要成分は、いずれもリモネンなどの精油や、ヘスペリジンなどのフラバノン配糖体で、リモネンからは抗菌、脂肪分解、抗酸化、抗腫瘍、抗不安、肝臓強壮など、ヘスペリジンからは抗炎症、血圧低下、血清コレステロールみ低下、発がん抑制などの作用が報告されています。
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〜[上記「元気通信」より抜粋]
【わかさ生活】陳皮(ちんぴ)
URL> https://himitsu.wakasa.jp/contents/citrus-peel/
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陳皮とは、みかんの皮を乾燥させた生薬の一種です。
香り成分であるリモネンやテルピネンなどを主成分とする精油を含み、リラックス効果を持ちます。また、ポリフェノールの一種であるヘスペリジンも含まれており、毛細血管を強くして血流を改善する効果も持ちます。それ以外にも健胃・整腸効果や風邪予防などの効果も期待されています。
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【陳皮(ちんぴ)の健康効果】
◎血流を改善し体を温める効果
◎美肌効果
◎生活習慣病の予防・改善効果
◎肝機能を高める効果
◎アレルギー症状を緩和する効果
◎リラックス効果
◎胃腸の機能を高める効果
◎せきや痰(たん)を抑制する効果
◎むくみを予防・改善する効果
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【基本情報】
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陳皮には吐き気を止める作用、体内の余分な水分を追い出す作用などがあります。漢方薬では六君子湯(りっくんしとう)や平胃散(へいいさん)などに利用されています。また、正月に飲む屠蘇散(とそさん)にも使用されており、厄病退散の縁起物として重宝されています。
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古くからみかんやゆずなどの柑橘類の皮は入浴時の入浴剤のようなものとして利用されてきました。これは、柑橘類が持つ香り成分、リモネンやテルピネンなどを主成分とした精油が湯に溶け出し、毛細血管を広げ、血行を促進することから体をより早く芯まで温める効果によるものです。血流が改善されることで、手足のひえや肩こり、腰痛の改善、疲労の回復などに良いとされ、体を温めるための古くからの知恵として知られています。
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みかんの果実にはビタミンCなど様々な成分が含まれますが、体を冷やす作用を持つため、食べ過ぎるのは良くありません。皮は果実以上にビタミンCが多く含まれ、体を温める効果をはじめとする様々な薬効を持つため、捨てずに利用する方が良いとされています。
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また、陳皮にはテルピネンという香り成分も含まれています。テルピネンとは、精油に含まれる成分で副交感神経強壮作用や鎮痛作用、鎮静作用、抗炎症作用を持ちます。樹脂のような香りを持ち、テルピネンを含む精油はリモネンと同様、アロマテラピーにも利用されています。
陳皮には、ポリフェノールの一種ヘスペリジンも含まれます。ヘスペリジンとは、みかんなどの皮やスジに多く含まれる成分で、毛細血管を強くし、血流を改善する効果があります。
このように陳皮は多くの有効成分を含み、血流改善をはじめとする様々な効果を発揮します。
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〜[上記「わかさ生活」より抜粋]