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「戦メリ」のあの歌を、歌ってみよう(その2)

その1からの続きです。

この歌は、劇中ではシンセによる伴奏付きでしたがもともとは和声のない、旋律のみで作曲されたものと想像します。

それに龍一はどう和音を付けていったのか、ちゃちゃっと見ていきましょう。



旋律と、ボトムの音にそれぞれ赤と青でドレミを書き入れてみると、びっくりするぐらい素朴な和声なのがわかります。旋律が「ミ」なら「ド」が、「ソ」なら「ミ」が、つまり旋律に対して全音階上の三度下の音が並走していくのです。そうでない部分もあって、たとえば緑で括った以下の部分。

青で「ソ」と書き込んだ音符、もし「ソ」でなく「シ」の音符を置いてもそんなに違和は生じない。もしお手元に鍵盤楽器があるようでしたらそうしてみてください。それをどういうわけか作曲者は、「レ」の三度下にあたる「シ」の代わりに「ソ」を選んだのです。理由は、続くここ(緑で囲んだところ)で謎が解けます。

「ソ」が「ソ♯」にバトンタッチ。これによって長調→短調に少々強引に切り替わって、次の拍(下の緑で囲んだところ)で

和音のボトム音が「ラ」に着地して…

しかし長調→短調の切り替えが強引だった余波で旋律は「ド」には着地しきれず、続く拍で「ラ」に跳ね上がります ⇩

♪ Ride, ride through the day
  Ride through the moonlight


つづく


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