『固有値30講』を今の私が学びなおすと(その2)
その1から続くよ。「第6講 固有空間」に dim なるものが登場します。
固有空間の次元(dimension)について、抽象的な話が続きます。
抽象的なので、何を言っているのかわからない。
そこで ChatGPTさまに「次元が1でない場合の固有空間について何か実例をつくってみてよ」とお願いしたら、
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どうもピンときません。
それで、同じく2✖2によるほかの例をさらに作ってもらって、解説を受けるうちに、こんな説明が出てきました。
代数的重複度は 2 ですが、固有空間の次元も 2 です。
これでピンときて「それってもしかして対角化可能ってこと?」と訊ねてみたら…
「はい、その通りです!」と言われました。
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さらにもうひとつ、ピンとくるものがありました。
ChatGPTさんは「幾何的重複度」と「代数的重複度」なることばをやたら使ってくるので、私から訊ねてみました。
「幾何的重複度というのは、私が尋ねるところの dim のこと?」
すると、こんな反応でした。「はい、正確です!」
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志賀本では「幾何的重複度」「代数的重複度」という用語は使われていないので ChatGPTと議論を続けるうちに私の頭がこんがらがってしまったので、こうやって用語の確認を続けていきました。
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昔読んだSFで、宇宙言語学なるナイスな学問の学者さんがかっこよかったのを思い出しました。
太陽系のあちこちに、かつてこの地を訪れた異星人が残したメッセージの断片があって、それを彼女が解読していくのです。
今でいうノートパソコンを駆使して、誰にも解読できなかった宇宙人メッセージを解読していきます。
「私の仕事は、わざと愚か者になって、コンピュータにむちゃな質問をしかけて、そして謎を解いていくことです」
自分は今、似たようなことをしているんだと思いながら、志賀本の弱点を洗い出しています。
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