小学生に、この理科実験はわからない
昨日、とあるご婦人(未成年)から面白い質問を受けました。「この現象をうまく説明してほしい」と。
正解は 07:05 に!
実はこの実験、理科教材としてはあまり良くないのですよ。
できれば透明プラスチックの箱を用意して、そこに赤の風船(中身は空気)を入れて、この箱を落下させた場合、風船は箱の中でどうなるかと問いかけるべきです。
エレベーターの墜落と同じになるように。
風船実験もこの図と同じようになります。エレベーターボックスの床についたままか、はずみで少し浮く感じになって、地面に激突するわけです。
これはどうかな?ヘリウム風船です。空気より軽いです。
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墜落中のエレベーターボックスにおいて、風船はどうなるか?
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結果は、先ほどの空気風船と同じになります。
ここでさらにクイズです。もしエレベーターボックスが、墜落ではなく、ジェット機が垂直急降下するようにして加速を掛けた場合、どうなるかなヘリウム風船?
なんとエレベーターボックスの天井に張り付きます。力学的には天井側が「上」に、つまり天井こそが「床」になるわけだから。
お盆を使うと、空気抵抗とかのノイズ的思索が混ざってしまって、子どもらに正しい思考実験をさせる機会を損なってしまいます。
ただプラスチックの透明箱を使うと、今度は子どもらが「こわれちゃう」と案じだすので、使いにくいのです。それでお盆にしたのかなーって気がします。
このエレベーター墜落の思考実験、とことん考え詰めると相対性理論の上級コースまで一気に跳べます。実際アインシュタインはそうやって一気に跳んだのでした。