紙の上のスクリーンーー鳥取の映画館と「読む」メディア② 『Style』
2023年1月30日(月)~2月5日(日)にかけて、Galleryそらにて開催する展覧会「見る場所を見る2」の第2部「紙の上のスクリーンーー鳥取の映画館と「読む」メディア」の解説文(会場に設置予定)を、5回に分けて掲載します。
前回(第1回)の記事は以下のリンクからお読みください。
また、展覧会の第1部「米子市内の映画館&レンタルビデオショップ史」の解説文は以下から読むことができます。
第1章「密集する劇場、度重なる火災」
第2章「最盛期の7館体制」
『Style』
『Style』は栄町の鳥取東映シネマから発行されていた印刷物です。同館スタッフのYo☆ssyさんが中心となって編集に携わり、2003(平成15)年1月11日付のVol.1から2005(平成17)年9月24日付のVol.31まで、原則毎月の発行でした。表紙デザインは月によって異なりますが、Vol.26から最終号のVol.31までの表紙は当時の鳥取東映シネマに勤めていたClaraさんのイラストです。
掲載内容は鳥取東映シネマのスタッフによるレビューや、映画・ビデオ・DVD別でのおすすめ作品の紹介、また鳥取東映シネマとフェイドインで上映される新作映画情報で固定化されていました。『プレス・ハッスル』と比較すると作品紹介に関する記事が多いのが特徴です。その中でも「Feature Articles」というコーナーは、「幸せな気持ちになれる映画」や「日本のホラー」など1つのテーマを基準にスタッフが作品を紹介して、映画の面白さを多面的に伝えていました。
また、その年に上映された作品や監督、キャストにスタッフが投票してランキングにする「STYLE AWARD」というコーナーも設けられました。フェイドイン勤務のスタッフも選出に参加しており、2館合同で鳥取市の映画文化を盛り上げようとしていたことが窺えます。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?