【期間限定無料公開中】#7 “よい教育”の実践理論を、4象限で考えてみる
“よい教育”の北極星を掲げ、環境やコンテンツを日々つくっているわけですが、この「実践」をつくる時の観点だったり、その方法論までを突き詰めていくことを無花果では大切にしています。
これらを無花果では「実践理論」と呼んでいて、体系化をしていったりしています。
この実践理論が、書籍化に伴い最近「更新」されつつあるので、そちらについてまとめていきたいと思います。
DO-BE , 顕在-潜在
①~④をくるくるしながら、どんどん④が深まっていき〈欲望-関心〉の中心点が見つかっていく。
この図をイメージしながら、生徒の「自由の相互承認を北極星にしたDOとBEの探究」をサポートすることこそ先生の役割であると無花果では再定義しようとしています。
なお「顕在-潜在」に関しては、生徒本人の中で自覚がある部分か、ない部分かという判断基準になっています。
「①DO-顕在」からはじまる。
まず注目をするのは、「①DO-顕在」です。
DOをしていて、かつそのDOをしている自覚も本人がある領域。
ここが、「DO-顕在」になります。
基本この象限を中心にして学びは生まれていきます。
「DO-顕在」はイメージをしやすいですよね。
・勉強をしている。
・ゲームをしている。
・朝10時に起きている。
・友達と遊んでいる。
etc.
なお同一象限内で探究が深まっていく部分は大切にしたいので、実践の上では以下のように立体のイメージを持っています。
(めちゃくちゃ汚い図なのですが、正式にリリースする時?には綺麗に整理します!)
BEに迫っていくことも大切。
だけどたとえば時には、
・どうしたららいい映像をつくれるんだろう?
・どうしたら上手くルールづくりをしていけるんだろう?
・どうしたら勉強の点数を上げられるんだろう?
などなど、「どうすると上手くいくか」に向き合う、DOの探究自体の時間もとても大切です。
先程の図のように①の象限内で探究をすることもあるし、もちろん他の象限もまたがりながら探究をしていく…というパターンもあります。(基本はこっちがベースです。)
「DO-顕在」を見取る上で大切なことは、その行われているDOが、彼ら彼女らの〈欲望-関心〉に紐づいているか…に向き合っていく可能性を残していくという部分です。
だからこそ上図のように、DOを深めること自体も大切にしながら、でもそれが「本心からやりたいことなのか」というところも含めて向き合っていけるよう、他の象限を跨ぎながら探究をする時間は大切です。
なお、潜在的な欲求に向き合っていくことの大切さに関しては以下のnoteにまとめているのでよろしければぜひご覧ください!
ここでよくあるケースとして記しておきたいなと感じていることとしては、
「社会的に“よい”、“すごい”とされる行動をしている生徒ほど、DO-顕在の象限内で探究が狭く行われがちになってしまうのではないか?ということです。
こうした背景があると私たちは確信をしています。
もちろん、そうした経験も含めて全てがめちゃくちゃよい学びだと感じていますし、なんならこうしたBEに無自覚の方が資本主義の中だと生きやすい…などもありそうだなとも感じたりしています。
とは言いつつ、教育の本質から導かれる“よい教育”のあり方としては、〈欲望-関心〉の中心点を見つけていくという観点で、全象限を跨ぎながらの探究が実践理論の本質に組み込まれている方がよいと無花果では考えており、そのためこの「DO-BE , 顕在-潜在」の概念を大切に持ち続けていこうとしています。
「②DO-潜在」は、〈欲望-関心〉の中心点への大ヒント
無意識に行っているDOの中に、〈欲望-関心〉の中心点へのヒントはある。
そう私たちは考えています。
誰に何を言われても、なぜかずっと続けていること。
しかも、無自覚に。
こうしたことの中にきっと、〈欲望-関心〉の中心点へのヒントはあります。
なんならメンタルモデルを含めて、この無意識のDOの中にこそ、1人1人の才能へのヒントがあるのではないかとも考えています。
同じ事象を観測していたとしても、その時に感じることや考えていること、汲み取ることは人それぞれで。
たとえそれが痛みを避けようとするメンタルモデルからきていたとしても、その無意識のDO自体がもはや才能で。
思考の垂れ流しなので思想も入れながら話していますが、この「②DO-潜在」に向き合うことの重要性を、無花果としてとても深く感じています。
「③BE-顕在」
ここもイメージをしやすい象限だと思います!
・勉強をしている。 → どうして勉強をしているんだろう?
・ゲームをしている。→特にゲームの何が楽しいかな?
・朝10時に起きている。→もっと早く起きたい?
・友達と遊んでいる。→1番友達といて好きな瞬間って?
などなど、様々なDOに対してBEに向き合う機会はあり、この「DOとBEの往還」こそが“よい学び”の重要キーワードです。
「④BE-潜在」
「④BE-潜在」は、〈欲望-関心〉の中心点に近づいていくために必ず通っていく象限です。
探究の中で「④BE-潜在」に気がつき、それはその瞬間「③BE-顕在」になり、その「③BE-顕在」をもとに「①DO-顕在」は行われ、その裏で「②DO-潜在」も行われていて、またこの象限を跨いだ探究の中で、新たな「④BE-潜在」に気がついて…。
こうしたフローで〈欲望-関心〉の中心点に近づいていく過程こそ、生徒にとっての“よい学び”だと無花果では考えています。
さいごに
今日のnoteは、一旦ここで終わりにしようと思います!
この理論のつくり方だと抜け落ちている面もあるきもしていて、そこをどう補っていくか…が今の思考ポイントです。
たとえば、これまでの実践理論だと、
「欲求が叶うこと自体を大切にすることで、なしたい-なしうるの一致の感度が高まり次の欲求が出やすくなることってあるから、とにかく欲求を実現できるようにスタッフも本気で取り組もう!」
などのスタッフ間での意思決定を行っていたりしました。
先程の理論の中に、これらのことを含めることができるのかなど、色々と検討をしながら書籍化に向けて思考を体系化していきます。
(「③BE-顕在」の発言等を増やしていくために、「①DO-顕在」をとにかく実現させよう!ということもできる気がするけど、他のフリースクールなどでは上手く利用できない扱いづらい理論になっちゃうかも…?)
ぼやきも含めたりしながら、今後も思考をここに垂れ流していきますので、引き続きよろしくお願いいたしますー!
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