ベン図における問題点の指摘と改善策の提案
ベン図で何かを図示しようとしたことのある人なら、こう思ったことがあるはずだ ── なんか使いにくい、と。
ベン図の使いにくさ
ベン図とは、複数要素の集合を視覚的に分かりやすく図示したもので、誰もが一度は目にしたことがあるだろう。
しかし、この図には根本的な問題がある。
要素が多くなるごとに重なり合った部分の面積が狭くなり、たいして必要ない部分の余白がやたら余る、という反比例が起きるのだ。
この問題のせいで、ベン図を使った図示は基本的に3つの要素までが限界だ。各エリアの大きさに差がありすぎて均一の文字サイズで書き込むことが出来ず、視認性が下がったり、情報に不要なノイズが乗ってしまうのだ。
Wikiでも様々な形式の変則的なベン図が紹介されているが、いずれも実用性はほとんどないと言えるだろう。
ベン図の改善案
だがここで、各エリアの面積を均一に揃えることで、最低限の実用性を持たせることができないか?と本気で考えてみた。
結論として最適だったのは、エクセルのような表と組み合わせた表現だ。
直感的な分かりやすさは目減りしてしまったが、グリッド状に配置することでデータそのものは表記・整理しやすくなり、エクセルを使った表計算も可能となった。こうすることで、ベン図に多少の実用性を与えることが出来たのではないだろうか。
ただし、問題は要素が5以上になったときである。
要素が5個以上になると、グリッド状の配置ではどうしてもすっきり表記することが出来ないため、このようなトリッキーで複雑な図式化になってしまう。
ここまでくると逆に視認性も実用性も落ちてしまう感が否めない。しかし幾何学的な図形としては多少の面白味があるので、参考までに共有した次第である。