見出し画像

作業療法士が論文を執筆して発表する目的を考えてみた。

今年は論文の執筆にも挑戦しています。学会発表はそこそこ数はこなしましたが、論文となるといかんせんまだまだ。。
必要なことってのはわかってるんですけどね。

そこで今回は作業療法士が論文を執筆し、ジャーナルなどで発表する目的について考えてみました。


作業療法士が論文を執筆して発表する目的

忙しい臨床の合間で、論文を書いてジャーナルに投稿する…といった目的はもちろん一つではないでしょうし、多岐にわたると思います。
ちょっと以下にまとめてみます。

1.臨床実践の質の向上

論文執筆は、自分自身の臨床経験を振り返り、体系的に整理する重要な機会になります。
これにより、エビデンスに基づいた実践の改善や、新たな治療法の開発が可能となるんですよね。
結果として、作業療法士として提供するケアの質が向上し、患者さんの満足度や治療効果が高まるのかなと。
感覚で行っていたことをきちんと言語化してまとめるってことは重要なんです。

2.作業療法の学術的発展への貢献

そして研究成果を論文として発表することで、作業療法の知識体系が拡充されますね。
これは、作業療法がひとつの学問として成熟し、他の医療職種との差別化を促進する要因となります。
さらに、学術的発展は、新しい世代の作業療法士の教育にも貢献にもつながります。
自分の職業をより発展させるためにも論文の執筆、投稿ってのは必要なんでしょうね。

3.作業療法の社会的認知度の向上

論文の公表は、作業療法の効果や意義を広く社会に伝える手段となります。
作業療法はやっぱりどうしても今一つ認知度が低いようにも感じるんです。。
そうなると社会的認知度の向上のためには、作業療法の学術誌だけでなく様々な学術誌に論文投稿する…ってのも必要なのかなと。
そうすることで、他の専門職や政策立案者への認知度向上が期待されるのではないかなと。
最終的には、作業療法の地位向上や支援体制の強化に繋がる可能性がありますね。

4.個人のキャリア発展

論文執筆や学会発表は、作業療法士個人の専門性を高める重要なステップになります。
これらの成果は、昇進や転職などのキャリア形成において有利に働きますからね。
また、専門家としての信頼性や権威性を向上させる効果も期待されます。

5.臨床疑問の解決と新たな知見の獲得

臨床に関わっていると、いろんなことを疑問に感じます。
こういった日々の臨床現場で生じる疑問を研究に繋げることが、実践の発展に寄与するのかなと。
論文として発表することで、その成果が体系化され、広く共有されますからね。これにより、臨床現場に役立つ新しい知見や治療法が開発されることも期待できます。

6.他の作業療法士との知識共有

研究成果を発表することで、同職者との情報共有が進み、コミュニティ全体の知識向上に繋がるのも期待できます。
この共有は、臨床や教育の質を向上させ、作業療法士全体の専門性を高めますからね。
結果として、患者さんへのより良いサービス提供が可能となるんです。

7.作業療法の独自性の確立

範囲が広いからこそ、「作業療法のアイデンティティ」ってものをよく考えます。
そうなると作業療法特有の視点や手法を研究し、論文にまとめることは、独自性の確立に貢献するんだなと。
独自性は、他の医療職種との協働において、作業療法の役割を明確にする上で重要ですからね。
また、独自の理論や実践が他職種に認識され、活用される可能性も高まります。

8.エビデンスの構築

作業療法の有効性を科学的に検証し、エビデンスとして蓄積することは、信頼性を高めます。
個人的にはEBMには少し納得しきれていないものも感じていますが、それでもエビデンスは、患者さんへの説明や医療政策においても重要な基盤となります。
さらに、これにより作業療法の正当性が広く認識されることで、業界全体の発展が期待されますからね。

まとめ

学会での発表も、論文執筆、投稿、掲載ってのも、自分のスキルの発展、キャリアの発展、そして自分自身が所属する業界の発展に寄与するんだなと。

もちろん目の前の患者さん、利用者さんへの支援が最優先です。
でも、こういったアカデミックな活動も、巡りめぐって作業療法サービスの向上につながることになるのでしょうね!

いいなと思ったら応援しよう!