一行詩 選集「1ntrovert」
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一行だっていいんだ詩に書いた一行詩を遡り、新たに加筆修正し、選定致しました。
『一行だっていいんだ詩』
書けないなら
書かないでいい
何もしたくないなら
何もしなくていい
でももし言葉を
咲かしたくなったら
一輪の花でいいんだよ
一行だっていいんだよ
アナタの色を僕は知ってる
優しい色を僕は知ってる
ほんの少し蕾を咲かせて
気まぐれだっていいんだからな
ほんの少しだけ、控えめな森の贈物
おはようおやすみ呼ぶ名に愛が咲く
斑を作る黄と緑、ほらこんな小さな所にも
アナタの世界にささやかな緑風を
傷ついてもいいよ君の棘なら
普通を恥じる事は何も無いんだよ
まずは一歩、そのきっかけになれたらな
好きか嫌いかで言えば好きすぎて嫌いだ
昼中の朝焼け、宝石の涙きらめいて
優しい毒に厳しい薬、言葉煎じて何としよう
君を見てる人はちゃんといるからね
移りゆく季節と共に柔らかく靱やかに
冬枯れの空に君想う
君と出逢えた事に後悔なんかしてやるか
見上げた空が滲んで霞むよ
目で嗅ぎ、鼻腔で見る朝の輪郭
歩き出すぞ、何度躓こうが前を見据え
冬ぬくし陽気に歌う山の精
僕がいた事を覚えていて欲しい
よそ見をするなよ、心で聞いてくれ
光と影に魅せられて
ゆらり泳ぐ繚乱錦繍の金魚たちに幸多かれ
芳しい梅の香茶の香冬入日の暖に白煙をあげて
言葉の墓場は何処にあるんだろう
雨の来訪者
人に優しく、自分らしく
良心と理性を深く蝕むは度し難い程の愛の毒
春浅し香りの蕾に絵具を足す
天使の戯れ悪魔の印矩篇章に巣食う魔物の調べ
初名草 先駆けて咲く 君の美名
曇り空へ星を散りばめては夢を見る
絵筆から逃げたした太陽が空へと消えた
市松模様の扉が羽ばたく
横にも縦にも触れぬ首が
行き場を無くして空に断わる
鼻腔を蕩かす春宵の花雨
同じ蒼穹 同じ夕影 距離を詰める遠いプシケ
笑顔絶やさずに
桜蕊(しべ)降る終わりの調べを
八重の美声が寄り添い繋ぐ
切れっ端で羽根を折られた罫線混じりの鶴が机上から巣立っていく
乱暴に破り捨てられた森が風に抗議しています
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