僕がヤフーの人事を辞めた理由③

ご縁あって高知県にあるネッツトヨタ南国の横田さんのお話を聞く機会があり、振返りも含めて書こうと思う。
ネッツトヨタ南国へは今回で2回目の訪問となる。前回に引き続きたくさんの気づきをいただいた。その気づきの中で、僕の目指すべきゴールがどこにあるのかが見えてきたように感じる。ヤフーを辞めた理由にもつながるので、その点も踏まえて今回書いてみる。

今回訪問での気づきとしては、二宮金次郎の言葉にある”道徳のない経済は犯罪である。経済のない道徳は陳腐である。”この言葉に今回の気づきのすべてが入っていた。この言葉は以前から知っていたが、今回道徳と経済には順番があるということを理解できたのが大きかったと思う。
企業は利益を追求する組織体であるということは理解していたが、ただ利益を追求するのではなく、その組織に関わるすべての人を幸せにするためにあるのだということだ。経済が先ではなく、道徳(人幸せ)が先で、その幸せを維持するために経済が必要であるということだった。

そして、両方をしっかりと実現するために、経営者も社員も常に一生懸命に学び、成長し、継続的な努力を通じて経済も道徳も両立できる組織が実現するのだなと、実際の現場を見て気づいた。
人の幸せが大事だから、経済活動をおろそかにしていいということではない。なぁなぁで仕事をしていいわけではない!みなが自分の幸せとは何か?そのために何が必要かということを適切に理解している状態があった。

以前ある経営者の方に”売上の量はお客様からの感謝の量に比例する”と教わったのを思い出した。
そして、お客様から感謝をいただけるように努力をしていますか?と同時にこの問いもいただいた。お客様からの感謝をいただくことで、自分が貢献しているなと感じることもできるだろうし、だからこそもっと自分を磨き、お客様へ貢献したいという意欲がでてくるように思う。
この状況ってまさに働き甲斐がある状態なんだろうと思う。そのために常にいい方向へ、いろいろな試行錯誤や切磋琢磨を通じて、だれか一人じゃなく、組織に関わるみんなでトライ&ラーニングを繰り返していくことが
大事なんだなと思ったのだ。すぐには実現できないが、時間をかけて実現することはできる!
だからこそ、僕はそれを実現するような仕事をしていきたいのだと!

ここ最近VUCAな時代と言われるようになってきた。とても変化の激しい世の中だ!同時にとても物質的に豊かな時代でもある。衣食住に関わるサービスやモノは本当に豊富にそろっている世の中だ。当たり前になりつつある状況だが、そこには先人たちのとてつもない努力があったからこそ、今があるのだと思う。
人間の欲求である衣食住に関わる欲求、安心安全の欲求はある程度満たせている。物質的な満足が満たされているからこそ、今は精神的な豊かさ(幸せ)に世の中がシフトしてきているのではないかと感じるようになった。

そうなると僕たちが掲げるこれからの未来へのゴール設定も変更する時期にあるんじゃないかと思う。物質的な満足を追求することももちろん必要だが、精神的な満足とはなにか?それを達成するためには何が必要か?
そういった問いからゴール設定が今必要なんだろうと感じている。

自分のこれからのゴールをどこに設定するか。
僕は以前に墓標になんて書かれたら嬉しいという問いをもらったことがある。そのときの僕の答えは”人々に愛情を注いで活力を与えた人と書かれたい”と答えた。また、子供が産まれて新たに湧き出てきたのは、”子供達の世代により良い日本を残したい”という気持ちも出てきたのだ。
ヤフーを卒業すると決めたきっかけは、この想いにある。人生一度しかないのであれば、自分の人生が終わる時に、◯と言えるかどうか。そう思ったら卒業する以外に道はなかったのだ。

しかし、想いはあったが、明確なゴールは定めていなかったかもしれないないと今回気づいた。ではこれからの僕のゴールをどこにおくのか!それは”人ファーストな考え方ができるような組織創り”をしていくこと。
二宮金次郎の言葉にあるように、道徳と経済を両立できるそんな組織創りに関わっていきたいと思う。そういった組織がより多くなるために、僕は努力をしていこうと思う。
それを実現するためには、対話のスキルが必要不可欠だと思う。思考錯誤をするにも対話はとても重要なスキルだ!だからこそ対話という1on1mtgという手法を世の中に広めていこうと思う。そして、組織に関わり続けて1社でも多くそうなるように、経営者や人事の方をサポートしていこう。
しかし、僕だけではこれは難しい。トライアンドラーニングを繰り返すしかないし、共に創れる仲間を増やしていくことが大事だと思っている。時には外から、時には中から、雇用区分ではなく自分の価値が出せる立場でやってみよう!!!
ではまずは何から手をつけるか。自分の研修で伝えられることから始めていこう。今は小さな一歩だけど。

たくさんの素晴らしい出会いに感謝しかないなと思う経験だった。ありがとうございます。

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