あいまいな表現が役に立つ時
こんにちは。ひびきのシッポこと@尾野ひびきです。
「あいまいな表現」は、時として相手を不快な気分にさせたり不安にさせることがあります。が、たまには役に立ちます。
今日は仕事をするうえで役に立った「あいまいな表現」について記していきます。
不安になった「あいまい表現」
まず初めに、私が不安になった表現をご紹介します。
美容院に予約の電話をした時、
美容院「○時ですね…大丈夫だと思います」との返事。
ん??? 「大丈夫だと思う」って、どうよ?
その言葉の裏側には、
混んでいるけど、うまくいけば時間通りにいけるかも…という
美容院側の”カケ”のようなものが感じられます。
で、予約の時間に美容院に行ってみたら
案の定、いつもより客が多いではないですか。
嫌な予感は当たりました。
大丈夫だと思いますは、美容師さんの不安の現れだったんですね。
結局15分の待ちで、待ち時間はそう長くはなかったし、
いつもなら全く気にならない待ち時間でしたが、
電話の返事があいまいだったので
「やっぱり待たされた」という思いが強くなっちゃったんです。
たいしたことではないんだけど、「15分から30分くらいお待ちいただくかも」と言ってもらった方が私は納得できたなと思った出来事でした。
無意識に決めさせる「あいまい表現」
決めることができず悩み続ける人っていますよね。あなたはどうですか?
悩む人って、決めた後に、
「あっちの方が良かったかもしれない…」と後悔しがちです。
なぜ後悔するかというと、
自分で決めた!という満足度が低いから。
ならば、自分で決めてもらえる声かけをすれば良いわけですよ。
例えば、2台の車、どちらにしようかマジで悩んでいる人がいるとします。
A車とB車のメリットデメリットなど全て説明済みです。
こんなふうに声かけされるとどう思いますか?
営業「A車も良いですが、B車の方が良いかもしれませんね…」
この「良いかもしれませんね…」というあいまいな表現によって、無意識にB車に誘導されています。
しかし、積極的にB車を勧められているわけではありません。
なのに、B車を選んでしまうんです。
しかも、営業マンのいいなりではなく、自分で決めた!という思いが強く残ります。
これは、迷いに迷っている人には効果的です。だって、迷うということはどちらでも良いんですから。自分で決めたかどうかです。
押し付け感がない「あいまい表現」
今度は、否定しながら勧めるあいまい表現です。
例えば、買い物に行って、洋服を悩んでいる時、手土産を悩んでいる時、バレンタインのチョコを選んでいる時など、否定を加えて勧める言葉かけがこちら。
女子社員が多い会社への手土産を悩んでいたら
「Aはいかがですか」と提案したあと、比べるものを見せて
「Bは○○なので、避けた方が良いかもしれませんね」です。
これも、「良いかもしれませんね」というあいまい表現がつきます。
否定しているものの、押し付け感がありません。
「Bはやめた方がいい」と断言されたら、人によっては決めつけられたくない!と不快に思うかもしれません。
↑ ↑ ↑
この「不快に思うかもしれません」もあいまいですよね。
これクレーム対応に使えます。次に紹介します。
クレーム対応できる「あいまい表現」
言葉ひとつで、クレームになることがあります。
ぼやかして、複数の解釈ができる表現をすることで、クレーム対応するコツをお伝えします。
私はイベントや結婚式のMCをしていました。
例えば乾杯の時。起立をうながします。
「ご起立ください」
これ、全く間違いありません。むしろ正しいですよね。でも、中には文句を言ってくる人がいます。
「車椅子の年寄りを立たせる気か」なんて^^;
世の中、いろんな人がいます。そんな時は、
「ご起立をお願いできますでしょうか」という問いかけ風あいまい表現です。
問いかけているということは、起立しないことを選べるということ。
なんともまどろっこしいですよね。
私は経験したことがないけれど、先輩MCは実際にクレームがあったんです。
このほか気をつけたいのは、祝電や弔電と言った電報。
読む順番にこだわってものすごい剣幕で怒ってくる人がいます。
名前の読み方や読む順番の確認は当然するわけですが、念のため、
「順不同にてご紹介いたします」とコメントします。
が、これだと、順不同だとわかっていて読むのか!と怒る人が出てきます。
なんと面倒な人でしょう。
そうも言ってられないし、言われるより最初に対応しちゃおうということで
「順不同の点があろうかと存じますがご了承ください」にしています。
はっきり言って、変な日本語です。あくまでも参考までに。
結婚式での電報はクレームが出やすいので要注意ですよ。
あいまい表現は、場面によって良い力を発揮します。参考になれば幸いです。
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