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名著と呼ばれる本でも、考えは偏っていることがある。だからこそ…
みなさんこんにちは、ヘルスケア&フィットネスのお仕事や学びをサポートしている工藤です。
本日のテーマは、「思考の偏り」です。
私は現在ヘルスケア業界での「企画」を生業にしています。
企画職は企業の戦略をつくることも、ひとつの仕事です。
「戦略」という言葉になじみがない方もいると思います。
私なりに考える「戦略をつくる」こととは…。
どうやったら自社がビジネスで成功することができるのか?
その考えを形にする作業です。
企業の戦略をつくるためには、その考えの土台が無くてはなりません。
その学びの古典的存在、代表的な教科書として、これらが挙げられます。
まずはハーバード・ビジネス・スクールのM・E・ポーター教授。
2冊とも戦略論の世界では名著と呼ばれているものです。
内容を端的にまとめると、「企業の収益性は置かれている状況=ポジショニングで決まる」というスタンスです。
ポーターやそれに類似したスタンスは、「ポジショニング派」などと呼ばれています。
外部環境(顧客・市場・社会など)を重要視して、製品やサービスの戦略を考えるということですね。
「表側」の戦略ともいえます。
一方で、この主張に対して反対のスタンスを取っている経営学者もいます。
その典型例がこちら。
経営学者のJ・B・バーニーです。
彼のスタンスは「企業の収益性は企業内部に蓄積された能力=リソースによって大きく左右される」という、ポーターとは真逆のものです。
企業の持つ経営資源(人材・技術・ブランドなど)、つまり内部環境を重要視している理論です。
表には出ない、「裏側の戦略」ともいえます。
ポーターと真逆のスタンスを取るバーニーの「企業戦略論」もまた、戦略論の世界では名著と呼ばれている教科書的存在です。
🥚どちらも重要
長年にわたり論争が続いていたポーターとバーニーの理論。
一体どちらが重要なのでしょう?
結論としては、
『どちらも重要』
ということで決着がついたようです。
考えてみれば当たり前の事のように思えます。
しかし、経営学で名著と呼ばれる書籍は、大変偏った考え方を採用していることが多いようです。
そのため、片側だけ見て影響を受けると、自分も偏った考えになってしまいます。
以前発信した記事の通り、最終的には「自分自身の価値基準」を持ち、「自分のアタマで考える」ことが大切なのがわかります。
普段見聞きする数多くの情報。
取捨選択が重要だと思います。