フィットネスクラブも人の命を預かっている
みなさんこんにちは、工藤です。
街を見渡すとあらゆるところに設置されているAED(自動体外式除細動器。トップ画像参照)。
心臓がけいれんして血液を流すポンプ機能を失った際に、電気ショックを与えて正常リズムに戻すための医療機器です。
非医療従事者でも使用することができ、フィットネスクラブにも設置されています。
しっかりと準備された上で置かれている施設もあれば、一部の従業員しか使用できない施設もあるかもしれません。
私がフィットネスクラブで勤めていた頃、傷病者が発生し、救急車に同乗したことが複数回ありました。
脳梗塞、心筋梗塞、階段での転倒など…。
学生時代はライフセーバーのアルバイトをしていたこともあり、フィットネスクラブの中では救助の現場に立ち会う機会が多い方だったと思います。
それでも、毎回救急対応が必要になる時は緊張感が走ります。
いざその瞬間になった時、落ち着いて対応するためには、日頃の訓練が必要だと思います。
そのため、私が所属していた店舗ではまずマニュアルや指示系統を実践的なものに作り直すようにしていました。
🥚第一に大切なこと、第二に大切なこと
緊急時の対応表として、大抵は緊急時の電話番号と、責任者ないし担当者の名前が記載された指示系統が事務所に掲示されたりしています。
よくある連絡網のような図。
しかしそれだけではまず実践できません。
一般的な心肺蘇生のロールプレイでは、
①傷病者を発見し心肺蘇生をする人
②AEDを運び、①のサポートをする人
③119番に電話をかけて救急車・救急隊員を誘導する人
このような役割に分かれて練習を行います。
ところが、前述の通り事務所内にはこの3役に分かれた系統図はほとんどありません。
そのため私は、どのような勤務体制でも、
①主担当・・・全体の指示を出し、心肺蘇生のメイン担当をする人
②副担当・・・主担当のサポートをしながら現場をコントロールする人たち
③連絡担当・・・救急連絡と誘導、時系列を記録し関係者に報告する人たち
臨機応変にこちらの3担当に分かれるよう、指示系統や役割を明確にして、組織での練習頻度を向上させるようにしていました。
自主練習以外にも、消防署に連絡すれば無償で訓練を実施してくれますし、近隣を巻き込んだ取り組みも可能です。
繰り返し迅速な救急対応の準備に努めることが、建前だけでない「安全」を提供できるチームづくりをする上で必要になります。
特にフィットネスクラブのような身体活動に関わる施設の責任者は、その人のキャリアに拘わらず、事故発生前後のリスク低減に努めるべきだと思います。
責任者の心構えで次第施設は変わります。
事故の発生頻度は少なくとも、まず安全を第一とした上で、第二に大切なことから、各社の個性を出してみてはいかがでしょうか。
2018年に沖縄から書いたブログ「価値観をぶっ壊せ!亜熱帯から届けるメッセージ」はこちらからご覧いただけます。