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古い記憶とゲゲゲの謎

劇場公開時に見に行くかどうか迷っていた作品が
ネットフリックスで公開されていた。

これは一人で見るのがもったいないということで
妻と次女と視聴することにした。

1.鬼太郎誕生‐ゲゲゲの謎‐

言わずと知れた大妖怪、水木御大が原作の
あの鬼太郎。今回は鬼太郎の誕生秘話
若かりし頃の目玉の親父さんが描かれる作品。

ところで目玉の親父は、親父の目玉なのだが
その事実を知る若者は少ない。


娘はゲゲゲの鬼太郎を少し知ってる程度
何シリーズ目かは知らないけれど
アニメで見たといっていた。
おそらくキレイなネコムスメ世代

妻は私と同じ年のため、子どものころに見たのは
TVアニメ第3シリーズがドンピシャのはずだ。

私はアニメで描かれる清廉潔白な
正義のヒーローとしての鬼太郎よりも
ねずみ男とお頭付きの魚の骨を
取り合っている漫画版が好きだった。

記憶にある姿と違う…?

私の記憶の中の鬼太郎のご両親は
幽霊族の生き残りだったはず。
水木は血液銀行の営業マン?
ミイラ男と陰気な女幽霊の家で
グロテスクなおもてなし料理を出されるという
怪奇モノの漫画作品という記憶

だがどうだろう、今回のビジュアルをみると
何このイケメン惚れてまうやろ親父さんである。
案の定、嗅覚の鋭い腐女子に目をつけられたらしくー
ーまぁ、この話はいいだろう。


鑑賞中ー鑑賞後

映画鑑賞中はいつものように
「今の誰?」
「○○って誰?」
「どういうこと?」
「どういう意味?」
「え、なんて?」
という質問に毎度、返答しながら
大事なシーンは沈黙し、画面に見入るように促す。

ネタバレは避けたいところだが
「なんか水木先生の話と違うなぁ」と
ガッカリするかと思いきや…最後の最後で
無理くり繋げてくるあたりが好きでした。

鑑賞後に今回のお話と
原作(私の知っている)の内容を
解説しながら3人でワイワイやっていると

「その話を前提として、1号の解説付きでもう1回みたい!」と
妻の悪い癖が始まってしまった。以前の記事でも書いたが
映画鑑賞妻完全攻略マニュアルによると
彼女は同じ映画を何度も見たがる傾向にある。

いいけど、しばらく時間置かないかい?
どのくらいだろう
1年くらいはあけたらどうだい?


総評

ゲゲゲの謎はオリジナルストーリーであり
原作へのオマージュは忘れていません程度。
だが実は、その程度具合が絶妙

「・もしかしたらこうだったかも
 ・あの時、実はこんなことが
 ・アレにはこんな理由があった
 …なんて考えたら面白そうじゃないですか?」

というコンセプトが見事にハマった作品。
映画自体が公式が作った2次創作ともいえる。
水木プロがちゃんと関わっているのだから
そりゃ誰もかなうわけがない。

昭和レトロ、閉ざされた村、一族、
相続、儀式、闇、怪奇、オカルト、
多くの方にお勧めしたい作品ではあるが
子ども向けのアニメではないので
ご注意いただきたい。





あとがき

ところで鬼太郎の片目が潰れている理由について
諸説あるらしいが、そのどれもが私の記憶と
大きく異なっている。
ほとんどが水木が鬼太郎を墓石に…バージョン

雷鳴が轟く嵐の中で、埋葬された母親の胎内から
生まれた鬼太郎が地上へ這いあがった際に
倒れてきた墓石に片目を潰されたバージョンが
あったような気がする。
うーむ思い違いかなぁ?

幽霊族の最後の一人として、生まれた時から
天涯孤独、片目の光まで失った哀れな子。

墓地から離れた廃屋で病に倒れた男
朽ちた身体から流れ落ちた眼球が
・・・ドロリ
最後の霊力を振り絞り、自らの息子を助けるために
文字通り失われた目の代わりとなる
「待っていろー鬼太郎!!!」
てくてくてく…

そんなストーリーだったような…

だれか同じ記憶を持っている人はいませんか?







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