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nodakaori
バレエ天国
私はバレエレッスンが好きだが老衰で死んでしまった。お墓の中で踊れないのが悲しくて泣いていたら、ピンクチュチュの天使が出てきた。
「さあ私とバレエ天国に行きましょう」
「どんなところ?」
「まず若返る。それから、ずーとバレエを踊れる」
「素敵、一緒に行くわ」
「ええ大歓迎よ」
そこへブルーチュチュの天使が出てきた。
「そいつについていくと、バレエ地獄に行くよ」
「バ、バレエ地獄?」
「ずーとバレエを踊れるけど、永遠に上手になれぬ。こちらに来ると、若返りはもちろん先生の指導も良くて上手に踊れるようになります」
天使たちは私を取りあってケンカを始めた。私は考え込む。
「…バレエ天国もバレエ地獄も一緒よね?」
ほかにグリーンチュチュや、ブラウンチュチュの天使も出てきて私を勧誘する。
「こちらの指導力は折り紙付き」
「こっちは生前よりもずっと上手になれる」
要は私の生前のバレエ好きの情報が出回って勧誘を受けている。私は余裕たっぷりに天使たちに質問した。
「体験レッスンは、できますか」
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