半分ろうそく (バレエショートショート)

 クララは、兄のフリッツからくるみ割り人形を取り戻そうと足音を忍ばせクリスマスツリーの部屋に入る。なんとそこでは、ネズミとくるみ割り人形が戦っていた。クララが助太刀をしてネズミを退治すると、くるみ割り人形は美しい王子に変身した。
 無数のろうそくが浮かぶ中、王子はクララをどこかに案内しようとする。

私はくるみ割り人形が気に入ったので取り戻しに来ただけ。まさか王子に変身してどこかに連れていかれるとは思わなかった

王子はびっくり。

クララ、ぼくを信じて。これから行くのはお菓子の国と雪の国だよ。


クララは行きたくないと拒否をする。ろうそく部屋から出られず時間だけがたち、ろうそくは半分になった。王子は半泣きになった。

このままでは二幕にすすめないよ


…藍はそこで目が覚めた。まさかの夢オチだが、たとえ夢でもあのクララは、お菓子の国で待機しているバレリーナたちの職を奪う気か? 半分ろうそくがクララを追い出し、ネズミを代役にたててもいいから二幕にすすむべきだと思った。


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たらはかにさんの企画に参加中です。
今回はくるみ割り人形ネタです。

今回のお話は舞台を見ない人にはわかりにくいかもしれません。
クララはネズミとくるみ割り人形の戦いに参加して勝利しますが、同時に
魔法が解けてくるみ割り人形は美しい王子に変身します。そして助けてくれたお礼に王子はクララをお菓子の国や雪の国に連れて行くのですよね。このあたりの解釈…なぜ王子がくるみ割り人形になってしまったのか、これをクララに贈ったドロッセルマイヤー氏は何者かと考えると奥深いし面白いです。

くるみ割り人形のあらすじはこちら
クリスマスの夜に起きた不思議なお話


近年の話題では作中の中国の踊りとアラビアの踊りが人種差別だといって
そこだけカットするバレエ団が出たとか…困るなあというのが正直な
感想です。
中国の踊りはもう有名でこれを外してほしくないです。音楽も素晴らしいのに……。

下の画像は中国の次にロシアの踊りが続く。バレエ団によっては順番が違いますがスペインやアラビア(コーヒー)の踊りと続くのにほんとにやめてほしくないです。



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以下は過去のシリーズでくるみ割り人形が出てくるものです。

これはくるみ割り人形自体は出てきませんが雪の国の中での話


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ふじたごうらこ
ありがとうございます。