令和5年10月6日(金)の あたりさわりない薬剤師日記
※令和5年 クリエイターフェスに参加※ 10月1日から31日まで毎日薬剤師日記を書く。
今日は時間の流れが妙に遅かった。
もうそろそろお昼かな~と時計を見たらまだ10時になったばかりで、愕然とした。忙しく働いているのに時間の感覚がおかしい。
週明けの月曜日がスポーツの日で祝日になる。こういう時は処方箋が多い。午前は外来、午後は施設から処方箋が来る。
ちょっと疲れたな~と思っても、外来がとぎれず、しかも重い処方ばかりで気がぬけない。重い軽いはこちらが勝手に使っている用語。調剤に時間がかかるものを重い処方という。たとえば、1日6回、91日分ずつ分包するとか、錠剤が呑み込めない患者のために錠剤をすべて粉砕して、粉にするとか。合包(がっぽう)といって錠剤と粉を同時に包むとか。
やっと作ったと思っても、そのまま患者や家族に渡せない。そこから監査といって、処方通りに薬ができているかどうかを別の薬剤師がチェックをする。
今日は寝る前に1包、1回分で四角い分包紙に22錠入っている人の薬を監査した。それが91日分。1回につき22錠。むせないように小分けにして飲んでほしい。その人の場合は服薬管理がイマイチ信用できない人(ゴメン)なので、日付記載の分包紙を使う。
これでよかろうと交付したら、本人から最近目の調子がおかしいので眼科に行ったら、緑内障だった、総合病院の紹介状もらったから来週精密検査に行きますという。えっ、じゃあ、眼圧を下げる目薬でなかったですか? 薬手帳にありませんけど……と聞くと「多分」 っていう。
なに、その「多分」って? 目薬はあるの? ないの? (← を丁寧語にしてお伺いする)
「あります~1日1回点眼ですよ~」
「現物を今お持ちですか?」 (← 薬品名を知りたいので聞く)
「いいえ~。その目薬、すごくしみるから嫌なんだ~やめるかも」
「お気持ちはわかりますが、勝手にやめたらいけないと思いますよ。眼科の先生と相談してね……それと今度から眼科で目薬の名前をお薬手帳に記録してもらってね」 (← 眼圧を下げる目薬はある程度しみるが、患者主観の意見は程度が不明なので医師に相談するようにもっていく)
「薬手帳もっていかないときもあるから~眼科だし」
「いえいえ、眼科に限らずどこの科に行く時でもお薬手帳の持参をお願いします」 (← 眼科だしってなに?)
持病のある患者さんはどこへ行っても薬手帳を持参するようにしましょう。患者さんは自分の病気にどこか他人事な人がいる。その人もそうだった。
「あのさあ、一応眼科の先生に、心臓と肝臓と不眠症の薬飲んでるっていってるから大丈夫~」
「次に行く総合病院の眼科の先生には、必ず薬手帳見せてあげてね」
といって返した。それでよかったのか……と悩む間もなく、今度は液剤処方が出て調剤に回る。が、途中で在庫がないので気づく。だから急ぎで発注もしないといけなかった。忙しいのだ。もうそろそろお昼かなと時計を見たらまだ11時前だったわ……。
ありがとうございます。