君に贈る火星の
隊員A「じゃがいも料理なら絶対グラタン。チーズをのせたい」
隊員B「チーズなんてどこにあるんだ。ゆがいて塩をまぶすだけで十分」
隊員C「一日一個の割り当てしかない貴重な芋だ。揚げたら腹持ちがよい」
隊員D「ではポテトチップスの方がいいな。見た目が多く感じる」
隊員E「塩味にしよう」
隊長の俺「よし。それでいこう。薄切りはA。塩をふるのはB。Cは油の温度チェック。DとEは揚げる」
……火星遭難中のロケット内の食料は、じゃがいも数個しかない……
隊員ABCDE「隊長、どうやら救助隊が明日には到着です」
グ〜 と お腹が鳴る
隊長の俺「よし今から一気に消費しよう」
……俺たちは、最高の味わいが忘れられなかった。地球帰還後は全員宇宙飛行士から、じゃがいも料理家に転職した。これはあの時の芋の味を再現したもの。これらの料理を俺と一緒に食べてくれるかい。ずっと待っていてくれた君に火星から毎日愛を贈るだけだった。が、今日から芋も贈れるよ。
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