見出し画像

急速なAIと、いつも緩やかな人間。焦らず俯瞰するための新時代の視点

はじめにすこしだけ自己紹介させていただきます。

私は仙台でWEBマーケティング会社の代表をやっています。

中小企業の社長と膝を突き合わせて、集客することをモットーに日々チャレンジしています。

事業領域は主に中小企業のWEB制作、WEB広告運用を起点に新規集客獲得に貢献する取り組みです。

小さな会社ですがクライアントから「一緒にやってよかった」と思ってもらえることを大切にしています。

もともとは会社員で営業マンでしたが、副業が高じて独立したというポジションです。

このnoteでは、これから自分でビジネスをスタートしたい、副業の売上を伸ばしたい方のヒントになるような情報を発信していきます。

今日は、テクノロジーの進化は日々ものすごい勢いで進んでいる一方で、人間の態度変容は常にゆっくりとしたスピードである、というお話をしたいと思います。

AIは爆速な一方で、人間はそんなに変わらない

おおまかな内容としては、AIのスピードや進化に追いつけなくて焦るという気持ちは、ある種健全ではあります。しかし、人間の態度変容という点では、常に一定の緩やかさがあることをきちんと意識し、俯瞰的に眺める視点が重要ではないかと思ったので、この記事を書かせていただいた次第です。

ちょっと抽象的なお話になります。すみません。

基本的に、ChatGPT以降、AIの加速とともに日々とんでもないことができるようになってきており、その進化に驚きを隠せない人は間違いなく増えています。私も毎回、ChatGPTをはじめとするAIツールの進化に驚かされるばかりで、実際のところ圧倒されているという感じです。

ただその一方で、人間の態度変容というのは、そこまで急に変わるものではないというのは、重要なポイントとして意識しておいた方が良いと思っています。具体的には、例えば広告テクノロジー関連の会社で働いている人などは、周りがテクノロジーを使いこなす人ばかりなので、AIの話題も豊富にあり、どんどん進化しているという環境にいるため、バイアスがかかりやすいというのがあります。

しかし、この記事を書いている2024年11月3日時点でも、まだChatGPTすらほとんど触ったことがないという人は、日本国民全体で見ればまだ多く存在するのが現実です。実際、総務省の調査によれば、2023年時点でAIチャットボットを利用したことがある人は全体の約30%程度に留まっています。このように、新しいテクノロジーが社会全体に浸透するには時間がかかることがわかります。

スマホも社会実装に10年かかった

また、今では当たり前となったスマートフォンも、2008年にiPhoneが登場してからおよそ10年以上かけて、ようやく普及率が90%近くに達しました。総務省の統計では、2010年のスマートフォン普及率は約9.7%でしたが、2020年には約83.4%に達しています(総務省「令和2年通信利用動向調査」より)。このように、テクノロジーの社会的浸透には時間を要することが明らかです。

AIの進化だけは異質ではある

ただ、もちろんAIの進化というのは、これまでの進化とは全く異質なもので、パラメータの数が増えれば増えるほどAIが賢くなるという特性があります。例えば、OpenAIのGPTシリーズでは、GPT-2からGPT-3に移行する際にパラメータ数が15億から1750億と約100倍以上増加し、その結果、性能も飛躍的に向上しました。このように、AIの進化は加速度的で、線形の成長ではなく指数関数的な成長を遂げていると言えます。

そのため、多くの有識者が指摘しているように、AIは今後数年間で当たり前のものとなり、わざわざ意識しなくても存在するのが当たり前になるでしょう。つまり、AIを使いこなしている・いないというよりも、生活そのものが自動的にAIに溶け込んでおり、そもそもそういった概念すらなくなるという状況になるのは、おそらく間違いないでしょう。

エリック・シュミットの名言から10年経過した今の現在地は?

また、私が2015年にウェブマーケティング業界にいた際、カンファレンスで登壇されていたGoogleの社員の方が紹介した逸話があります。それは、エリック・シュミット氏の「インターネットは私たちの意識から消えていくだろう」という発言でした(2015年のダボス会議にて)。当時はまだスマートフォンのアクセス数がPCを抜くかどうかという時代で、ウェブサイトもモバイルに最適化されていないものが多く存在していました。その時代背景からすると、このエリック・シュミット氏の発言は、多くの人に「なるほど、インターネットはもっと当たり前のものになるんだ」というメッセージとして伝わったと記憶しています。

そこから約10年経っていかがでしょうか?

今やインターネットは空気のような存在になっており、その表現をしても「何を当たり前のことを言っているんだろう」という感じになるかもしれません。しかし、それでもテクノロジーに精通していない人や、日々スマートフォンを必要最低限で使っているだけの人からすると、まだ実感が湧かないというケースもあるかと思います。そう考えると、人間の態度変容にはそれ相応の時間がかかり、10年程度のスパンで見ても妥当なのかもしれません。

社会が高齢化する程に価値観は変わりにくい?

最終的には、世代交代そのものが人間の態度変容や変化のスピードを左右する要因だと思います。しかし、現代社会は長寿化が進み、さまざまな年齢層の人々が共存しています。そのため、新しいテクノロジーが社会全体に浸透し、人間の態度変容が起こるまでには、それ相応の時間が必要というイメージを持っています。

しかも、高齢化した人間の価値観が後世で大きく変わる、とかはあまりありません。なので価値観が変わりにくい状態の人が増え続けているのが現代、ともいえるのではないでしょうか?

それでも、AIが当たり前になった時代でも、最先端ではまだ多くの人が使いこなしていない手法や、一部の人だけが享受できる技術革新があります。やはり、そういったものが浸透するまでには大きな時間がかかり、いわゆる「キャズム」を超えるまでには一定の時間が必要です。人間がそれを認知し、態度変容を起こすには、どうしてもタイムラグが生じると見越しています。

結局何が言いたいかというと

AIのスピードや進化に追いつけなくて焦るという気持ちは、ある種健全ではあります。しかし、人間の態度変容という点では、常に一定の緩やかさがあることを意識し、俯瞰的に物事を眺める視点が重要ではないかと思ったので、この記事を書かせていただいた次第です。

本日も読了、ありがとうございます!

いいなと思ったら応援しよう!