【6/28更新】表現の自由を守る候補予定者 2022参院選 情勢分析・最新予測
はじめに
2022年夏の参議院議員選挙まで、あと2週間を切りました。
先日、下記の表現の自由を守る候補予定者一覧を作成し、随時更新中ですが、
「誰がどのくらい当選する可能性があるかわからないと、投票出来ない」
という声が多いため、こちらの記事で情勢分析・最新予測(当落予想)を解説付きで行うことにしました!
なお、本記事の分析はJX通信社や週刊朝日などの予測と、SNSや各選挙区の事情などを踏まえ、独自に作成したものです。
◎:有利 ○:やや有利 △:当落線上 ▲:追い上げ中
🆕:追加予定候補者 🆙:内容更新
全国比例
自由民主党(自民党)
【当選可能性:◎(有利)】
前回54万票を獲得した山田太郎参議院議員のバックアップを受け、アニメ・マンガファンからの知名度も高い。
政治経験がないことや、演説に難があるなどの指摘もあるが、事務所を秋葉原駅から徒歩圏内の一等地に置いてPR、積極的に全国遊説も行っている。
仮に、前回2019年の参院選で山田太郎氏が獲得した54万票の半分しか獲得出来なかった場合でも、所属する自民党の比例当選ラインとなる13~15万票を大きく上回る。少なくとも他候補を大きくリードしているとみられる。
【当選可能性:△(当落線上)】
3期連続当選、4期目を目指す。同人作家や表現の自由支持層には広く知られている。
但し、前回選挙まで所属していた民主・民進党系を離れ、今回は自民党からの立候補になるため、一部の支持者が離れている可能性がある。
また、支持を受けていた立正佼成会が立憲民主党支持へ傾斜しているとの報道があることや、前回2017年の参院選での獲得票数が約14万票と当選ラインギリギリのため、票の掘り起こしを図っていると思われる。
立憲民主党(民主党)
【当選可能性:◎(有利)】
全国的に知名度が高く、私鉄を中心とした産業別組合「私鉄総連」の支援も受けている。
また、6月19日時点で、所属する立憲民主党の全国比例候補擁立は20名ほどにとどまっており、前回擁立した22名を下回っている。
今回、立憲民主党の比例獲得議席は7~10と予想されており、今後擁立が進んだとしても、辻元氏を上回る知名度のある候補が擁立されることは考えにくく、他候補を大きくリードしていると思われる。
【当選可能性:▲(追い上げ中)】
5月17日に全国比例で立候補を表明。同人作家や表現の自由支持層には広く浸透している。
東京都議として2期活動していたが、前回当選時は都民ファーストの会に所属していたため、地盤の大田区も含め、支持者離れの懸念がある。
また、立憲民主党の他候補予定者と異なり、労働組合などの支援団体がないと発言している。立候補の遅れもあり、他の野党系の表現の自由を推す候補とどこまで差別化が出来るかがポイントとなる。
公示直前に立候補を表明した要由紀子氏と支持層が一部重なっている。
日本維新の会(維新)
【当選可能性:○(やや有利)】
政治家になる以前の1990年~2000年代にテレビ出演が多かったことから、主に中高年世代に知名度が高い。
表現の自由支持層への浸透が進んでいる他、旧日本海軍で戦艦の摂津や榛名の艦長を務めた祖父を持ち、保守層の支持が厚い。
前回の参院選では党内で3位の票数であり、やや有利であるとみられる。
但し、所属する日本維新の会が前回と比べ、10名以上多く擁立しており、中条きよしなど、党内の他著名人候補との票割れが懸念されている。
【当選可能性:△(当落線上)】
表現の自由に関する発信や、保守系のゲイ当事者としての著書もあり、立候補表明直後に自主的にポスターやウェブサイトを作成する支持者が現れるなど、熱心な支持者が多い。
LGBTQ+としての票が見込めるものの、前回選挙まで民主・民進党系に所属しており、所属する日本維新の会の支持率の低い秋田県が地盤ということもあり、一部支持者が離れている可能性がある。
前回獲得した約5万票をどこまで伸ばせるかが鍵となる。
国民民主党(民主党)
【当選可能性:▲(追い上げ中)】
公示直前の6月15日に立候補を表明。参議院議員、衆議院議員を経験、渋谷区長選挙にも立候補したことがあり、表現の自由支持層には浸透している。
但し、立候補表明直前まで国民民主党の東京都第10区総支部長(次の衆議院議員選挙の候補予定者)であったことや、Twitterでも「直前で無茶振りされた」と語っており、選挙準備自体が整っていない可能性がある。
労働組合の支援を受ける同党の他候補と、どこまで差別化できるかが注目される。
日本共産党(共産党)
【当選可能性:△(当落線上)】
共産党は5月19日時点で、全国比例に18人を擁立しているが、比例獲得議席は3~4と予想されている。
そのうち、党政策委員長として知名度の高い田村智子氏がリード、そのあとをにひそうへい氏を含む、第1次予定候補として発表された4名で激しく競り合っていると思われる。
第1次予定候補の過去の得票数はそれぞれ2~3万票と、差はほとんどなかったこともあり、懸命に浸透を図っていると思われる。
選挙区
東京都
【当選可能性:▲(追い上げ中)】
小池百合子東京都知事が特別顧問を務めるファーストの会が唯一擁立し、国民民主党が推薦している。
立候補する東京都選挙区は定数が6と全国で最も多いものの、所属するファーストの会が支援を受ける連合(日本労働組合総連合会)の応援が、参議院選挙では同じく支援を受ける立憲民主党と割れてしまう他、小池都知事が積極的な応援に入るかどうかで、情勢が大きく変わる可能性がある。
また、5月19日にベストセラー作家の乙武洋匡氏、20日にれいわ新選組代表の山本太郎氏が東京都選挙区に立候補することを表明したため、情勢が読みにくい状況となっている。
岡山県
【当選可能性:○(やや有利)】
中国・四国地方は自民党が非常に強い地域であり、他候補をリードしているとみられる。
但し、岡山県では立憲民主党と国民民主党の統一候補が実現しており、山口県や島根県など他の中国・四国地方より差が小さいとみられる。
表現の自由支持層にも一定程度浸透しており、国会質問での力強さは支持者に評価されている他、30代という若さを活かし、SNSでの発信も積極的なものの、どこまで県内の票に結び付けられるかが課題。
その他
こちらには、表現の自由に関して表立った活動経歴はないものの、アニメや映画、ライブ、アートなど、エンターテイメントに理解があり、不当な表現規制に反対の意思を示している候補予定者を掲載しています。
東京都
【当選可能性:▲(追い上げ中)】
立憲民主党が、東京都選挙区に知名度の高い蓮舫氏と共に擁立している。
長年トップ当選を続ける蓮舫氏との票差を減らすため、連合(日本労働組合総連合会)の推薦、及び所属する立憲民主党東京都連のほとんどが松尾氏の支援に入る体制をとる。
同じく連合からの推薦を受けるファーストの会の荒木ちはる氏との票割れに加え、5月19日にベストセラー作家の乙武洋匡氏が、20日にれいわ新選組代表の山本太郎氏が東京都選挙区で立候補することを表明したため、情勢が読みにくい状況となっている。
埼玉県
【当選可能性:△(当落線上)】
表現規制反対の議員として知られ、昨年末のコミックマーケット街宣にも参加した沢田良衆議院議員のバックアップを受ける。
埼玉県は定数が4と比較的多いものの、「埼玉方式」と呼ばれる自民党と公明党の結束があることや、立憲民主党前代表の枝野幸男氏の地盤でもあるため、残る4議席目を国民民主党(前知事)と、前回参院選で21年ぶりに議席を獲得した共産党と激しく競り合っているとみられる。
全国比例
【当選可能性:▲(追い上げ中)】
公示直前の6月17日に立候補を表明。セックスワーカーへの支援で知られ、著書も多い。旧総評系の労働組合で役員を務めた父を持つ。
かねてより表現の自由に関連して議論を呼んでいた「AV新法」が6月に成立し、それに付随してSNS上の注目を集めている候補の一人。
日本では、セックスワーカーの関係者が立候補することは大変珍しく、他候補ではリーチできない支持が集まる可能性がある。投票日までの時間が非常に限られ、十分な活動が困難な中、セックスワーカーや性教育など、関連する業界の支持をどこまで広げられるかが鍵となる。
【当選可能性:△(当落線上)】
れいわ新選組は、6月28日時点の比例獲得議席2議席前後と予想されている。国民民主党在籍時は立正佼成会から支持を受けており、今回も公表はされていないものの、支援を受けている可能性がある。
組織や団体からの支援が少ないれいわ新選組の中では有利だと思われるものの、党自体の獲得議席自体が伸び悩む可能性もあり、地元福岡でどこまで支持を広げられるかが鍵となる。
予測は、一覧よりは遅くなりますが、2022年夏の参議院議員選挙まで、随時更新予定です!
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