米子・松江・出雲、それぞれの立ち位置は?
米子から出雲に連なる複数案件の鑑定依頼を受けた。
2県に跨る複数物件の調査だ。なかなかの大仕事!
特急列車から見る山陰の風景。
真新しい病院の建物ばかりが、やけに目立つ。
朽ち廃れていく空き家も多い。
淋しい地方の光景を目の当たりにした。
その中で山々だけが悠然と息づいている。
雪を被った大山(だいせん)が見えた。
雄大な大山の凛々しさに心を奪われ、諭された。
しっかりしろ、何をそんなに落ち込んでいるのかと。
ちっぽけな自分、まだまだ未熟だな。
大山の姿に勇気づけられた。
なぜかわからないが、無性に中学校の校歌を歌いたくなった。
米子に着いた。
米子は商業の街、活気があってにぎやかだ。
私が好きな都市の一つだ。
魚は新鮮で酒もうまい。人々も気さくで優しい。住みやすい街だ。
タクシー運転手の話によれば、同じ鳥取県の都市でも、米子市のほうが鳥取市よりも人が気さくで商売しやすいとの事。同じ関係が出雲市と松江市にも当てはまるとのこと。
確かに米子は親しみやすい特別な場所、いつ来ても癒される。
手早く仕事を済ませ、名残惜しいが米子を去り松江に向かう。
松江は品がいいし、かっこいい!
宍道湖とお城が有名な街だ。
市役所に寄った帰り、宍道湖畔の須衛都久(すえつぐ)神社に出会う。
いかにも由緒正しい古い神社で厳かな気持ちになり一礼して通り過ぎた。
そして宍道湖に佇む。水鳥たちの楽園だ。
この地形の素晴らしさに息をのむ。見事な湖だ。
この地に昔から繋がる人々の営みを肌で感じとる。
翌日、今回の鑑定調査の最後の訪問地、出雲に向かう。
言わずと知れた大社さんの街。
毎年、神有月にはかなりの観光客で賑わうのだろう。
但し、街の合併に伴い周辺の町村を吸収し大きくなったが、郊外には農地や遊休地も多く残り都市部と郊外との乖離が大きく感じられた。
30代のタクシー運転手と会話した。
大手企業に勤めた後、地元出雲市内の飲食店の店長として働いていたが、コロナで客足が途絶え已む無くこのタクシー会社に転職し今2年目とのこと。大手企業に勤めていた以前と違い、ストレスなくお客さんと会話でき毎日が充実していると笑顔で答えてくれた。出雲は暮らしやすい街のようだ。
確かに人口減少により土地は余っていて地価は下落傾向だが、幸せ満足度は地価動向には左右されるものではない。
今回、米子・松江・出雲の3都市の調査を無事終了した。
私がたまに行く山陰の3都市は行く度に懐かしく思うのだが、それぞれ特徴を有している。
今回行ってみて、特に松江に元気のなさを感じた。
中心部の百貨店が閉店となり県庁所在地としての威厳に陰りを感じる。
地盤沈下と言えなくもない。思い違いであってほしいのだが・・・。
山陰の雄、かんばれ松江!
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