読書ノート 「歴史とは何か 新版」 E・H・カー 近藤和彦訳
歴史というものの本質を明らかにする。それは事実でもなく、創作でもなく、「現在と過去の間の終わりのない対話」なのだ。
この歴史家と事実の等式の両辺について、個人的要素と社会的要素の比重を測る。歴史家は、どこまで一個人で、どこまで社会と時代の産物なのか、という問い。
「歴史家はじつは行列の中でとぼとぼと歩いている冴えない一人に過ぎない」
「歴史家は、歴史を書き出すより前から、歴史の産物なのです」
「ゆく川のながれは絶えずして、しかももとの水にあらず」
「歴史は一般化によって育ち栄える」
「現在の社会学は二つの対照的な危険、一つは超論理的になる危険、もう一つは超経験的になる危険」
「歴史解釈は常に価値判断を伴う」
「相対的の大きな善」と「相対的に小さな悪」
エンゲルスは言う
歴史の女神はすべての女神のうち一番残酷な類であろう。
歴史の女神は、戦時においても「平和な」経済発展においても、勝利の車を死体の山を超えて導く。
不運なことに、われわれは男も女もじつに愚かなので、常軌を逸した災難をこうむり行動に駆りたてられるまでは、真の進歩へ向けて勇気を奮い起こすことはないのである。
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