時間と空間と座標。ライアン・ガンダー われらの時代のサイン2022/07ツイートまとめ➕
美容室でヘアカラーをしながら眺めていたアート記事の中に面白そうなものがあった。
今はそれが何の雑誌で、何に引っかかったのかはっきり覚えてないんだけど、美容室が終わったら帰るだけで、初台の東京オペラシティのギャラリーはそう遠くないので寄り道。
ツイートを振り返ってみたら、言葉が少ない。
作品が語るものが多かったからかもしれない。
位置情報
処理にかかる時間の情報
経過した時間
52 全ては予定通り
ここまでが予定通りなのだろうか…?と思う風景。
もし、誰かがクシャクシャに丸まった手紙を拾ったら、学芸員さんが手紙をクシャクシャに丸めてソコにおく。
更新処理。
ライアン・ガンダーが選ぶ所蔵品展、色を想像する。
所蔵品を見る。
後ろを振り返って、枠内の作者と作品名を確認しながら、《自分》に所蔵した作品を色つきで見る。
広大な理想の世界を小さくささやく…
※ネズミのスピーチ翻訳※
って、展示をみたよとここでも小さく囀る。
毎日色々な情報に繋がる「今」の身の回りの出来事を、当たり前だと認識してる事を見てきた。
2022/7/16〜9/19
東京オペラシティ アートギャラリー
ライアン・ガンダー われらの時代のサイン
1960年代以降、テレビモニターやVTRデジタルギミックを使った現代美術作品がどんどん出てきた。
森村泰昌がヒトラーに扮して演説するやつみたいに、美術館の空間、VTRの内容を鑑賞してその作品の意思?意識?に触れるようなものが、レガシースタイル。
ライアン・ガンダーだけではなく、最近の展示は、現代美術館のライゾマティクスや北斎づくしなんかもそうで、鑑賞者が入り込んでる空間ごとが作品展示みたいなみものが増えたなと感じる。
SNSでのバイラルを狙うのとかも含めて、展示企画がインスタレーション化してるような。
インスタレーション的な鑑賞者とのコミュニケーションの試みがフツーにできるるのは、もちろん個人がメディア発信する事が身体に馴染んだからだろう。
個人がYouTubeで名前も顔も出して動画発信したり、Instagramのインフルエンサーみたいな人が流行り始めたのは、日本では2013過ぎでそこから10年。
当時18歳が28歳と思うと、そりゃ感覚も変わる。
2000年〜2010年過ぎくらい迄の美術展情報はWebサイトもあったが、それでも新聞、テレビ、雑誌、駅貼りポスターに頼っていて、美術や学術関係者じゃないと、企画側との距離が遠かったように思う。
最近は企画側と鑑賞者側、お客とのコミュニケーションは密になっている。2020年ちょい前くらいからは美術館、博物館展示はどこに行っても「客に寄せてるなー」って気持ちになる。いい意味で。
昔ながらの「権威」みたいな垣根がなくなって、「楽しんで〜」という方にシフトしてるようで、学生の時にこうだったらもっと楽しかっただろうなぁと思う。
権威の垣根は「敬意」に繋がるので、来館者が不用意に作品に触れて、傷がつくなどの不測の事態が発生するのを防ぐ、心理的な側面もあるから悪い事でもないけど。
時代。
まさに、われらの時代で、見事にコンテンポラリー。
デジタルデバイス、通信ネットワーク網は2000年代以降ものすごい勢いで発展してて、それが21世紀の始まりで、今も進行中の『時代』。
ライアンガンダーの作品に見る、自分の居場所と時間と、同時にどこかに存在している他者への意識ってのが、めっちゃくちゃWWW的。
作品に使われている地図座標や、何かの動作から今に至るまでの時間の差分、動きのセンサー、HTMLソース、いろいろなモチーフがインターネットの発展とWeb技術の展開、スマホの中でわれらの時代では日常化したものだったりする。
たぶん、いつも、無意識に、誰かの存在を感じる時代。ひとりでいてもスマホやどこかのモニタ等に出される情報をみたら、違うところに存在する誰かと自分の位置関係をなんとなく意識してる。
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