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人材不足は「採用・離職防止」では解決できない!
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中小企業の経営者さんとお話していると、「人材不足」について、根本的に誤解されてるなぁと思うことが2つあります。それは、
①採用ができれば解決する
②人が辞めなければ解決する
しかし、出発点に誤解があると、改善策を見誤ってしまうもの。
そこで今回は、『人材不足の本質的な問題』についてお伝えしようと思います。
人材が足りても根本は解決しない?
人材不足の本質は「構造」
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人材不足の本質的な問題を理解する上で、最も分かりやすいのは「教職員」の例です。教職員が抱える状況を整理すると下記の様になります。
人が足りないのは、現行の「教育システム」のまま運用を行うから
教職員に「教育システム」を変える権限はない
教育システムを作る側は、現行運用のままでも特別困っていない
仮に新しい教育システムに変革する場合、何が正解かは「目的」によって変わる
例)ALL在宅学習化は、学習効率としては◎だが、集団行動や人間関係の構築を学ぶ上では…
民間企業は、上記の「教育システム」に当たる業務内容・体制・運用ルールと言った『構造』を、各現場単位の社員が自分たちで、ある程度変えることができます。
しかし、DX化などの、より少ない人数で業務を回せる様に「構造を最適化」したり、新しい価値を提供できる様に「構造を新しく作る」ことのできる企業はほぼ無いというのが現実です。
「構造」は無機質なものだけで構成されていない
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ここで重要になるのは「なぜ、社員が自分たちで構造を変えないのか?」ということです。
【4つの要因】
超面倒な「構造改革」をしなくても、既存の業務をしていればお給料が貰える
構造を変えられるのは、代表を含む権限を持っているマネージャー達のみ
8割以上がプレイングマネージャーであり、全体を客観視する時間的&精神的な余裕が無い
構造を変えることは、大抵一人の権限範囲を超える(多くの関係者を巻き込まないといけない)
どうしても「構造」と聞くと、制度や組織体制の様な無機質なモノのみを想像してしまいますが、志が無いところで改革が起きないのと同じように、
「構造」を構成するモノの内、目的・関係性・文化などと言った“感情的な要素”の方が圧倒的多くであり、だからこそ、構造は社員の『思考』や『行動』を決定づける重要なモノなのです。
コーチングが有効なのは“感情”を扱うから
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世の中には、大きな会社で、凄いことを成し遂げてきた人が独立して、様々な「凄い知識」を授けてくれる研修がたくさんあります。
ただ、私が起業支援の会社にて、起業家の卵にコーチングをしてきた経験から辿り着いた答えの一つは、
「知識」はあくまで道具であり、「実現力」に直結するのは感情である
ということ。だからこそ「構造」を作り替える側であるマネージャーには、わざわざ面倒なことをするだけの、“動機付け”が必要であるし、
リーダーとして社員へ求めている行動・思考を促す様な「構造」を作るためには、“感情的要素”に留意する必要があります。
つまり“短期的に知識を与える”だけでは絶対に実行することができないため、組織・チーム構築の知識と経験を持ったプロが、客観的な立場から、長期的にコーチングを通して支援を行うことが有効なのです。
(参考例:以前の記事「社会行動学に基づいた文化の作り方」)
人材を“頭数”で考えてはいけない
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経営者の方とお話しさせて頂くと、マクロな視点で会社を見る立場上、どうしても人材を頭数だけで見る傾向があります。
確かに、1000人で回せる「業務」があったとして、会社を回すだけなら離職率が高かろうが、1000人揃う様に採用だけしてればいいでしょう。
しかし、同じ業務を600人で回せる様にしたり、新しい価値を提供できる様になるためには、『構造と人材の心理的作用』を無視する組織であっては絶対にいけないのです。
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