健康でなければ、お金はただの紙屑
2021年秋、沖縄へ一人旅に出た。
滞在2日目、沖縄北部・備瀬という地域を訪れた。
フクギ並木が有名らしく、写真スポットとしてインスタでも話題になっている。らしい。
緊急事態宣言明けではあったが、まだ観光客は少なく、本来の賑わいには程遠いようだった。
しかしながら、そのおかげもあってか、私としては非常に静かで心落ち着ける空間に感じ、非常に気に入った。
この場所で、一つの出会いと学びがあったので、共有したい。
備瀬に到着し、駐車場を探していると一人のおばあちゃんが、手招きし、駐車場に案内してくれた。
その駐車場の看板には、「一日300円」の記載。(営業かい!と心の中で思った。笑)
車をおり、おばあちゃんに挨拶。お金を払うと、案内チラシを使い、周辺の道を簡単に説明してくれた。
そして、備瀬地域を1周散歩し、駐車場に戻ってきてから、おばあちゃんと少しばかり立ち話をした。
「内地から来たの?」という会話から始まり、コロナの話、観光業の現状の話、孫の話、子供が離婚した話、などなど…。
とても可愛らしいおばあちゃんで、方言もどこか心地よく、話が弾んだ。
失礼ながら、ご年齢を聞いたところ、今年92歳になられたとのこと。
「お元気ですね!健康の秘訣はなんですか??」
会話の流れで何気なく聞いたこの質問。
この質問に対するおばあちゃんの答えは、
「まず笑顔でいること。笑顔でいるには、人との繋がりを大切にしないといけない。都会に出ると、人との繋がりが薄れて、ボケるのが早くなる。人との繋がりを大切にし、よく笑う事が大事だよ。」
都会の人が早くボケるかは、わからないが、笑顔でいる事、そのためには人と繋がりを持つこと。当たり前だけどいいこと言うなーと思った。
そして、
「あとは、足をしっかり動かすこと。私は毎朝、足の運動をしているよ」とのことだった。
「すごいですね〜」と少しオーバーにテンプレート通りのリアクションをしたそのあとで、おばあちゃんが言った一言が、とても心に響いた。
「健康が一番大事だからね。いくらお金を稼いでも、体が動かなければ、満足にお金を使えさえしない。それは全く意味がない。健康でなければ、お金はただの紙屑でしかない。よく笑って、元気でいることが何よりも大切だよ。」
前の会社に入社したての頃、よく研修で
「何のために働くか。」という問いを、新入社員に向けて投げかけるお偉いさんや研修の講師がいた。
その質問に対し、新入社員から真っ先に出てくる答えが
「お金を稼ぐため。」とか「生きるため。」という答えだった。
その答えに対し、問いを投げた側も「正しい」と言った。
これについて、私自身、当時から違和感を感じていたものの、それ以外の妥当な答えが見つかっていなかった。もし当時私が、研修の講師から回答を求められていたら、同じように答えていただろう。
現時点での私の回答は、
①自己実現。なりたい自分になるため。
②使命。大儀。私がやらないといけないと感じるため。
③貢献。誰かに何かを与えるため。
これらの要素が、「何のために働くのか」という問いに対する回答としてしっくりきている。
①〜③の理由から動き続け、努力し続けた結果が、「お金」に繋がるのではないかと感じている。
「健康でなければ、お金はただの紙屑。」
お金は大事。けどお金より大事なことがある。
当たり前。だけど、響きました。
おばあちゃん、ありがとう。
次は、家族を作って、その家族を連れていきます。
その時まで、「健康」でいて下さいね。
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