Front wheel &α
Overhaul of fronr wheel
私は、ホイールは常に2セット所持して、メンテナンスサイクルを回しています...が、今回は、ホイール作成後に慣らし走行を一通り走った処で、再チェックを依頼していたリアホイールが完成したので引き取り、
そのリアホイールに関しては以下解説していますが…
続いて、フロントホイールのスポーク交換を依頼してきました。前回張って頂いてから、数年経ちましたのでね。
フロントは、別に何の変哲もないラジアル組ですが、部品的な仕様は以下の通りです。
HUBは、台湾が誇る老舗「BITEX」のRAF10。BITEXでなくとも、コスパと性能のバランスで行くと、台湾製一択…という位、HUBは台湾製最強です。
spokeは、これまたド定番…BelgiumのSapim CX-RAYです。
また見落としがちな点ですが、リム保護の為にこれはきちんと嚙ましておきましょう。
更に言えば、上を使う際には、nipplesも16mmが必要になります。
Rimは、中国ブランド(中国製と言うだけでなく中国のブランド)としては現時点最高峰と言っても良い(最近、日本でも代理店が取り扱いを始めましたね)、Farsportsの50mm Tubular 23mm幅です。現在は既に終売の品ですが。
私がメーカーの将来性を見抜く目を自画自賛するならば…私はFarSportsがまだ無名の頃、AliExpressで他の格安品と同一視されてる頃に既に、彼らに注目していた、という点にです。
ですから、私のリムは、ブランド価値がついて高騰した現在の価格ではなく、まだAliExpressで格安で販売していた頃に購入したものです。
中国のブランドとしては当時としては先進的でしたが、欧州のレース現場で実戦投入されていたからです。私は、欧州のレース現場で採用されているという実績に注目したのです。
(更に自画自賛するならば、「中国製」というだけでなく「中国ブランド」という、多くの日本人がそれだけで思考停止してしまうようなメーカーに対し、欧州のレース現場での使用実績まで調べ尽くしていた点。ここまでやる日本人のロードバイク乗りが果たしてどれだけいるか)
世界一の自転車生産国として君臨する我らが台湾に対して、中国は大体20年位の後れを取っていましたが、元々国力が桁違いなので…近年、相当台湾を追い上げてきた感があります。
台湾も中国も、共に欧州ブランドの下請け、OEM生産を長く続けて、その下積み時代の蓄積を活かしている…形態は共通なんですが、欧州ブランドのOEM、から更に進んで独自のブランドを育てる…という点では完全に台湾が先行し、かつ圧倒していました。
GIANT、MERIDA等のフレームメーカーは、最高峰の舞台であるLe Tour de Franceにも製品を投入するレベルに到達し、その他、日本で人気のあるGUSTOなども完全に世界的な地位を確立していますし、
現在世界最強サイクリスト…の彼も、実はGUSTO出身なんですよね。2018年にはGustoの一員として来日しています。
欧州だけでなく、GUSTOはアジア・オセアニアでも勿論、幅広く活動しています。この人も、ジュニア時代はGusto Bikeで腕を磨いていたGUSTO系チームの出身です。
私は、この人が彗星の如く現れ、世界トップレベルの先輩達を薙ぎ倒して豪州選手権を制した18歳の時から注目していますが…今年は遂に最高峰のUCIWWTで勝ちました。
ヒルクライムでは現在の女子最強の一人であるスーパースター、せしりーさんとの一騎打ちを制しての勝利でした…これを地元だけでなく、欧州でやれたら本物ですが。
回転系のパーツを私が台湾製で固めているように、回転系にも台湾勢は相当強いです。HUBだけでも台湾のブランドはいくつも存在します。
…しかし中国はバイクに関してほぼ全パーツを生産するに至った現在も、世界的に評価される独自ブランドの育成にはまだ到達できていません。
(ただ昨年急成長したサイコンメーカーの「Coospo」は世界的な評価を得つつあるかもしれません。日本でもかなり売れましたから。U.KとGermanにもオフィスは持っているようなので、本気で「本場」欧州市場にも参戦する気があるようです)
そんな中、私が使うFarSportsは、数年前時点の知名度では「よくある格安中華カーボン」の域を出ないまでも、欧州のレースで使われていると知った時点で、私は「こいつら、後日"来る"な」と予感した訳ですね。
ともあれ、フロントホイールのスポーク交換を依頼してきました。
仕上がったリアホイールです。手組ホイールは、完組以上にメンテナンスは大事なのです。
リムに貼ってあるアレ…わかる人にはわかるでしょうが、貴方は「アレ」まで意識してホイールのバランスを考えていますか ?
(尤も、UCIの規定では「アレ」禁止らしいですが…ただ私は別にUCIのレースに出るような選手ではありませんのでね)
ちなみに、「アレ」はバイク用ではなくゴルフ用のパーツですよ。
資治通鑑卷唐紀翻訳進捗について…原文の誤りという事態
翻訳の進捗ですが…
唐の時代について十八史略や、新旧唐書の触り位は読んでいたんですが、資治通鑑でこの時代を読むのは私も初めてで、事前に正史の知識がなければ気づかないような場合もあります。
何と、資治通鑑の原文が間違っている…というケースです。歴史書にはあるあるですけどね…人間が作業する訳ですから。
下の記述、何がおかしいかわかりますか?...て、わかるのは相当中国史学んでいる人で、わからないのが普通です。
武徳元年(西暦618年)の記述ですが…
八總管皆敗,士卒死者什五六,大將軍慕容羅、李安遠、劉弘基皆沒,世民引兵還長安。
はあ!?何ソレ!?…と最初目を疑いました。
私は、司馬光大先生の政治家としての保守性は嫌いですが、歴史家としては文句なしに敬意を払っている(と言っても私は儒教が嫌いなので、歴史家としても、悪い意味でガチな正統派の儒家である司馬光大先生とは価値観が相容れない事が多い)ので、まさかこう来るとは。
つまりアレです。劉弘基をここで殺すなよ!…て話です。こんな処で死んでないですよ、劉弘基、後の凌煙閣二十四功臣の一人です。この後30年以上生きてますがな。
という訳で、いくら翻訳と言っても、明確な間違いをそのまま訳す訳にいかないので、思い切り記述そのものを変えています。