Break away +xformers 0.0.29.post1
Break away…サイリング競技のファンであれば説明不要ですが、
…世界的には、サイクリングの各国語が、そのままロードレースとして通じます。英語圏であればcyclingだし、イタリア語ならばciclismo…です.…
要は「逃げ」の事です。
さて、正月だろうと何だろうとトレーニングには行きますさ。
弟や妹、子供たちが帰省してきて久々賑やかな当家です...が、自分の練習はそれはそれで欠かしませんよ。
台湾側の一族は...ね、正月だからつーて、そうそう簡単に日本に来られる訳でもなく、こっちはこっちでそうそう頻繁に向こうに行ける訳でもありません。海を隔ててるというのは、本当に「遠い」のですよ。
毎日最低50kmはノルマです。故に、もう少しで還暦を迎えるという今も、体脂肪率は一桁台だし、ヘルスメーター上の肉体年齢(体脂肪率や筋肉組成率などのデータから分析)は20代相当を維持しています
さて、海辺を走る時、私は東日本大震災の惨劇を忘れた事はありません。
今、ここで大震災が起きて、津波が押し寄せてくる可能性があると判断した時、どのルートでどこに向かって逃げるべきか、常に想定しています。
当時、釜石の奇跡と呼ばれた事績があります。
私は当時、在籍していた企業で主に、工場現場の安全管理や危機管理部門の責任者(死亡災害を扱った経験もあります)だった事もあって、この事例には特に注目し、この主導者となった当時群馬大学の片田敏孝教授の教えに心酔し、先生の講演会にも何度も参加して勉強していました。
今、その渦中にいた教え子たちが立派に成長し、その教えを継承してくれています。
さて、私が今日走っていた茨城県大洗町…実は3.11の津波災害において、津波による死者は一人も出していません。
釜石の奇跡ほど有名ではありませんが、実は当時の町長が取った行動は、中央政府でも高い評価を受けていました。
内閣府資料より
https://www.bousai.go.jp/jishin/tsunami/hinan/6/pdf/3.pdf
勿論、関東地方が震源地から一定距離があった…という幸運はありました。
三陸地方を襲った規模の津波に襲われていたと想定した時、死者が0ではすまなかったはずです。
そして、ここが難しい処ですが…仮に高さ50m規模の津波に襲われると仮定した時、素直に西に向かって水戸方面に逃げる…事が正解ではない可能性があります。
地元の地形を知る人ならば即座に理解できる理屈ですが、大洗町から水戸方面に向かってはほとんど標高差がないのです。仮に、大洗町の市街地を完全に飲み込む高さの規模の津波を想定した時、
標高差がない西に向かって逃げても、津波とのスピード勝負になってしまう可能性が高いのです。
ロードバイクは、災害時の機動性においては最強(それ以上の最強はMTB)のツールですが、津波とのスピード勝負に勝てる訳ではありません。
この近辺の地形を考えた時、標高という点では実は、北に向かって日立方面に逃げた方が標高差は稼げるのです。
しかし、この方法では一定時間、海岸線から離れず寧ろ海岸線に並行して北上する必要があり、それはそれで勇気が必要な選択肢です。
私は、40代まではレース出場を想定した強度でのトレーニングを重ねていた為、今でも脚にも心肺能力にもそれなりの自信があります...が、仮に大洗から北上して日立方面の高台を目指した時、ひたちなか市の高台は水戸方面よりも標高があるので、最低でも「そこ」を目指すと仮定しても、途中交通状況は相当カオス化するでしょうから、1時間弱はかかる可能性が高いです。
(但し、この選択肢の場合、大震災の渦中に原発に向かって逃げていく…事にはなります。つまり命の優先順位をどこに置くかです。原発の危険性云々の前に津波で死んだ日には、それ以前の話になるからです)
つまり、この辺です。大洗からここを目指すとなると…平時なら、私の脚力を以てすれば30分かかりません…が、大震災時のカオスの中、平時と同じタイムでここまで到達できる可能性は低いでしょう。そのリスク判断をどうするか、瞬時の判断が生死を分ける可能性が高いです。
更に言えば、大洗からここを目指す時、絶対に那珂川を渡る必要があります。壊滅的な津波が想定される大震災の際に、那珂川にかかっている橋がそもそも渡れる状態なのかという問題もあります。
その場合、逆に大洗から南、鉾田方面の高台に逃げるという選択肢もあります。この選択肢の場合、標高という点では北に向かって逃げるよりも稼ぐことが出来ませんが、那珂川のような大河川がなく、原発から遠ざかる形で逃げることにはなります。
但し、この方向には「それ以上」の高さがない為に、その標高を超えてこられた時には、どこぞの建物に不法侵入してでも緊急避難することが最終手段になるでしょう…標高はともかく、海に対して絶壁にはなっている為に、そうそう「アレ」を超えてくる津波は想定しにくいですが…
(というか、あれを超えてくる津波があった時は、茨城県沿岸部のみならず、太平洋に面する日本の相当広範囲が破滅的な状況に陥っているでしょう)
自然相手にそもそも想定とかいう言葉自体が無力であることは歴史が証明しています。
人間、何をどうあがいても死ぬ時は死にます…身も蓋もありませんが。
ともあれ、津波到達は日本海側よりも太平洋側の方が時間を要する…という基礎理論はありますが、判断が難しい処ではあります。
ライフラインが止まった時、水の確保ルートも常に想定しています。
私は水戸黄門…即ち徳川光圀という人を政治家としてはそれほど評価していませんが…この「笠原水道」を造ったという一事を以てしても、彼は称賛に値する人です。
あの時、全てのライフラインが断絶しても「ここ」だけは生きていました。ここだけでなく、私は茨城県内で、何とか飲める程度の水が湧き出ているポイントは相当抑えてあります。普段走っている時から既に、湧水が存在する場所はチェックしているからです。
尚、この課題については、子供たちに向かっても問いかけてみました。
「仮に大洗(でなくても、何処かしらの)の海岸近くにいた瞬間に大震災に逢い、相当規模の津波が来る可能性が高い時、何処に向かって、如何なる手段で逃げるか」
正解がある問いではありませんが、常に生死の危機を想定し、その心構えを持っておくことが重要だからです。
…
さて、何気にxformers 0.0.29.post1が公開されました。Pytorch2.5.1に適合します。私はA1111とComfyUIで使用しています。
(ForgeとreForgeではcross attention優先の為、未使用)