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結局、高齢化・人口減少問題ってどうなの?私が思う事。
本日11月27日の講義で愛知県の職員さんがゲスト講師として講義をしてくださいました。そこで取り扱われた内容は、人口問題対策についてでした。もちろん、愛知県の職員さんだったのでその内容は愛知県へフォーカスした事が多かったですが、再度、私自身が地域創生について考えるきっかけになったのでnoteに綴ろうと思います。
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高齢化、少子化、そして人口減少はここ数年、私自身もずっと耳にしてきました。各行政や各地方がそれに対して色々な政策を練ってきているのも、大学の講義を介しながら学んできました。
国内で見ると、人口は減少していますが世界規模で見ると人口は増加しています。近い将来は南アジアで人口が増加し、遠い将来ではアフリカが人口増加していくと予想されているそうです。そして、2100年には日本の人口は約4,959万人だと予測されています。しかし、日本の歴史を切り取ると1868年、つまり約150年前は日本の人口は3,000万人ほど、そして2010年に人口のピークを迎え、当時12,800万人の人口。そこから減少を重ね、人口の数だけで見ると約150年前に戻っているような状態です。一見この情報だけ得ると、別に大丈夫そうじゃん!と思いかけますが、当時と何が違うかというと、その構成です。人口を形成している構成が数百年前と全く違うために、今、国内での人口減少の課題は言われ続けているのだと思います。
では、どのようにして人口減少を解決していくのか、ここが私が今回、大事にしたいと感じたポイントです。
講師の方が仰っていたのは、『①原因への対処、つまり少子高齢化を食い止めるには出生数を増やすという課題解決策、そしてもう一つは②結果への対処、つまり、人口減少下でどのように社会を維持していくかにフォーカスする』といった内容でした。しかし、①出生数を増やすというのは、仮に子供が生まれベビーブームが再来したとして、その子供たちが働けるようになるまで少なくも20年ほどはかかります。長い目で見た時には課題は解決するかもしれませんが、今ある生活をどう維持していくか、今ある国をどう維持していくかと考えた時にはあまり現実的ではないのだと私は思います。
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都市部は、地方に支えられている。私はそう思います。そして、地方もまた都市部に支えられているとも思います。そしてその関係性があるからこそ、地方での人口減少が進むと都市部もいずれ衰退していくと思っています。そして、『憧れ』から、地方の若者が都市部へ流れていくテンプレートのようなものがあるのも事実だと思います。
ここで、私が思うのは、政策を作るとか、各地方の制度を変えて魅力を作るといったようなポイントへの注力を続けながら、私たち『若者』にもフォーカスする場面をもっと増やして良いと思うのです。
例えば、
・今、国内各地へ住む若者たちが地方に触れる機会を増やす。
・都市部にはない地方の魅力へ気づけるきっかけを作る。
・地方へも「憧れる」を狙い、発信する。
これらをこだわりを持ちながら、そしてその地域らしさを持ちながら継続していくとより良くなるのでは?と私は考えます。この発案は、文字の並びこそ地味かもしれませんが、私たち若者の層が地方の魅力に触れることによって、地方に若者が少しづつ流れ定着し、結婚、出産、子育て、といったように地方での生活を重ねてゆけるのではないかと思います。
「結婚・子育て」そして人口減少の切り取り方でここでは文章を綴っていますが、付いてくる結果は、そこに囚われ過ぎなくてももちろん良いと私は思っています。
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「若者」に焦点を当てると言っても、あまりにも抽象的で難しいのでは?と感じる方もいると思います。ここで私が言いたい「若者に焦点を当てる場面を増やす」というのは、言い換えれば、「若者が入り込みやすい地域を作る」ということです。最近、これは面白いな!まさに私が言いたいのはこういう事だ!と思った事業があるので勝手ながらに少しご紹介します。
事業の名前は「大人の島留学プロジェクト」です。これは島根県の離島、隠岐島前地域で行われている地域創生活動のひとつです。これを初めて見た時、グッと心を掴まれました。こちらのプロジェクトの概要としては、離島への若者の還流を狙い、3ヶ月から一年の期間を設けて、離島を知ってもらう。そこに住み、そして実際に働いてもらい雇用を生み出ながら、留学生は地域に根付くことで更なる地域の魅力を肌で感じてもらう、といった内容です。
インスタグラムもこのプロジェクトを知ってからよく見させていただいてますが、どの写真も、そして写真に映る方も皆楽しそうで、キラキラとした笑顔で映っています。そしてなにより、年齢層が比較的若く、都市部出身の方も多いのです。私も実際にこの島留学プロジェクトへ参加してみたいとも思います。思わされています。見事に。
「留学」という捉え方は、まさに私たちの世代に刺さるワードであり、地域を学び、現地を知る、という意味でもぴったりの言葉選びだと思います。うまい。素直にそう思いますし、この島根県隠岐島前地域から学べることは山ほどあるように感じます。そしてなにより、この留学制度は離島、つまり地域に入り込みやすいのではないでしょうか。
この、入り込みやすさ、関わりやすさがとてもキーポイントになってくると私は思います。どれだけ内側が潤っていて、魅力の色が存分に出ていたとしても、そこへ入り込みづらいと一歩引いてしまう、そんな私たちが持つ自然な心理的作用を回避するのは大前提に置くべきだと、この島留学プロジェクトから、すでに学べそうです。その壁を取っ払うことで、若年層にも開きやすい扉ができ、入り口が広がる、この大切さは大事にしてゆきたい知見とも感じます。
今回、ご紹介させていただいた島根県隠岐島前地域、島留学プロジェクトは、以下リンクからインスタグラムへ飛べるように、リンクを貼っておきます。是非チェックしてみてください。地域創生、まちづくりが好きな方はきっと刺さるはずです。
https://www.instagram.com/otonano_shimaryugaku/profilecard/?igsh=NTh6ZnNrd3Q5dDd5
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結論、高齢化が進み、出生率も低い、仮に子供が現代に多く生まれたとしても働けるようになるまでは20年近くかかる、ということは、今を生きている私たち若者の層こそが、地域おこし、地域創生の主格になっていく、地方の魅力に『世代』として触れていく必要があるのではないだろうかと、私は思います。
本来、「地域」には魅力が沢山あり、自給自足を自然の中で楽しめたり、採れた野菜をきっかけに近所の方とのお話を楽しめたり、そんなありのままの地方の魅力に触れる機会が私たちには必要なのではないでしょうか。
また、「0から1を作れる環境を地方が整える」のも一つの手法だと思います。それが結果、雇用を生む企業になり、各地方に税金が落ちる、制度も豊かになり人口が増える、そのような動きの主格になれるのは私たちの世代でありたいとも思います。
そして、堅苦しい発信を続けるのではなく、楽しく、ハッピーに、本質的な地域の楽しさを本気で感じながら、まずは自分たちが目の前の生活を楽しむ、そうする事で人が集まり、笑顔が集まり、地域も活発になり、人同士の繋がりが増える、そんな結果になると嬉しいなと勝手に思っています。