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Z世代との付き合い方!?

 SAKURAとIBUKIは、大阪芸大の私の授業の学生なのである。授業も後期に入ってよりゼミっぽく応用編みたいになってきた。当初は「プロデュース実習」ということで私が何か音楽業界のプロデューサーのやり方なりかたなんかを教えるものだとばかり思っていたのだが、どうもこのところ雲行きが怪しい。というのも、二人、毎週めっちゃ語るのである。「語れる」と言っても良いだろうか、彼らの興味ある映画、ゲーム、アニメ、漫画、もちろん音楽もだが、最近流行のエンターテイメント事情に詳しい、詳しい。 その知識を聞いているだけで私が勉強させてもらってる感があり、もういっそ二人に講義してもらってオレが教えてもらお、っという体制になりつつある。
 先日、別件で同じような世代とのオリエンテーションがあり、最年長の私も混じって聴講したわけだけれども、そこでもみんな、なんか頭の回転早いし、記憶力も良くてビックリした! それに、質問者に対する答え方も明快、何よりも物おじせずに初対面の相手だろうがすぐに打ち解けちゃうようなこのコミュニケーション力は何? と私のような集団行動に不慣れな性質としては驚愕の世代やなぁ、と思ってしまった。
 ところが、二人に言わせると「Z世代だからといって、必ずしもみんなそうではない。我々がその中でも異色なのだ」と。そうなのかぁ? とにかく自己アピール力がハンパじゃないけどそれが自然でイヤミになってないのが、まるで外国人みたいや。 私なんぞは「日本人てこんなんだっけ?」と驚きを隠せないのだ。
 一昔前なら「今の若いもんは_〜」なんて言われ続けてきた昭和世代の私にとってはソツなくスマートでクレバーな連中の未来は明るい、としか思わなかった。
 もちろん、誰しもどこかに闇は隠されているのだろうけれど、そんな素振りもコンプレックスも見せないところがスゴいよなぁ(私にはまだそれがあるのかないのかすら見抜けていない)でもまぁ、授業は飽きることもなさそうで出席してきてくれているので良しとしよう。
 最近、周り中ほぼ自分より若い人たちに取り囲まれている。
 3年間のコロナ禍が過ぎて、自らの価値観が変わった。
 年寄りがみんな嫌いになって若い連中には大きく水を空けられた感触がある。
 もはや、デジタル・ネイティヴにはかなわない。
 そうやって素直に知識を教えてもらってる方が気楽だと思える日々である。
 
 

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