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「WHY」には固執するけれども、「WHAT」や「HOW TO」には自由度を持たせる

商品へのこだわりが「売れる足かせ」となります

「商品LOVE」といってもいいくらいに、商品に強いこだわりが持っている売り手がいます。選んだ品に自信を持ち、機能や便益、特徴や価格などを意気揚々と語ります。しかし、これが「売れる足かせ」となります。

商品のこだわりを突き詰めると「スペック」にたどり着きます。言い換えれば、商品LOVEの売り手は、スペックを売ることに懸命になっているのです。しかし、どんなに素晴らしい商品でもスペックだけでは選ばれません。

品質に不備があったり、使えないような商品を売っている店はほぼありません。ある一定の品質があり、特徴や機能もそれほど変わらず、価格も妥当です。そうでなければ、商売のスタート地点にはつけない時代だからです。

商品は暮らしの豊かさを実現するための手段です

商品にこだわる人の多くは、生活が豊かになり、幸せになることのこだわりが希薄です。商品にこだわている自分の姿にこだわっているのかもしれません。でもね、お客さま不在のこだわりは自己満足であり、支持されません。

商売の目的は「生活を豊かにし、人々を幸せにする」ことです。商品はそれを実現する手段に過ぎません。提供する商品を通じて「お客さまの生活課題を解決したり、夢や願望を実現する」ことが商売の在り方だと思うのです。
  
お客さまが店に求めているのは、顧客不在の売り手の商品へのこだわりではなく、自分の生活課題の解決をどこよりも充たしてくれることです。そして、解決のために必要な商品やサービスがあることで消費が生まれます。

「固執するもの」と「自由度を持たせるもの」の見極め

ニーズが多様化したいまは、爆発的に売れるような品はありません。売れるサイクルは短く、売れる品は常に変化します。特定の商品への頑固なこだわりは、一見するとかっこいいのですが、柔軟性に欠け、変化にもろい。

じゃあどうしたらいいのか?まずは「WHY=なぜ」には固執する。そして「WHAT=何」や「HOW TO=どうやるか」には自由度を持たせる。変化に応じて「WHY=なぜ」に合うものを柔軟に選択する。

「どんなお客さまの、どんな生活課題を解決し、どんな夢や願望を実現するのか」・・・ここさえぶれなければ、商品や売り方は変化に応じて、自由に柔軟に対応する、それくらいがちょうどいいし、楽しいと思うのです。

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