修正を繰り返しながら、解を生み出していく「修正主義」でいこう
多様な価値観の成熟社会に求められているもの
人々が同じような要望や期待をを持っていた「成長社会」は正解はほぼ一つでした。しかし、いまは人々が多様な生き方や価値観を持つ「成熟社会」です。当然、企業の経営においても正解は一つではありませんね。
成長社会においては、いち早く正解にたどり着く「正解主義」が重要でした。多様な価値観の成熟社会に求められるのは、さまざまな情報を集め、多角的な視点から修正を繰り返し、解を生み出していく「修正主義」です。
アイディアを出す、行動する、その都度修正する
修正主義とはどんな取り組みでしょうか。どんどんアイディアを出す。いいと思ったら行動する。うまくいかないところがあれば、その都度修正しながら、自分が納得できる解に近づけていく・・こんなイメージですね。
アイディアを出す段階で大事なのは「情報編集力」です。一人で唸っているくらいならば、多様な人たちと交流した方がさまざまな情報が手に入ります。これらをつなぎわせていくことで新しいアイディアが生まれてきます。
行動する段階で大事なのは「スピード感」です。うまくいくかどうかを悩んでいるよりも、まずはやってみることです。スピード感があれば数多く経験できます。結果的には自分なりの解への精度が高まっていきます。
修正力とは「理想と現実のギャップを埋める力」
思い通りにいく経営などありません。仮にあってもそれは稀です。修正する力とは、言い換えれば「理想と現実のギャップを埋める力」です。理想とは経営の目的であり、これが明確でなければギャップにも気付きません。
いまのやり方に固執する必要はありません。これしかないと思うとギャップは広まるだけです。大事なのは目的を達成すること。人に迷惑をかけたり、犯罪的なことはもっての外ですが、手段は柔軟に修正すればいいのです。
さらに踏み込むと、理想=目的も修正する必要があります。状況に合わせて目的も変化します。「言うことがころころと変わる」という周囲の声は無視すればいいのです。自分なりの解を導き出すには覚悟が必要ですね。