見出し画像

修正を繰り返しながら、解を生み出していく「修正主義」でいこう

多様な生き方や価値観に求められているもの

みんなが同じような価値観で暮らしていた成長社会(随分前だけどね)は、正解がほぼ一つでした。「正解主義」でいればみんながそれなりに成長できました。いち早く正解にたどり着くことだけが求められたわけです。

いまは多様な生き方や価値観が混在する成熟社会です。経営における正解も一つではありません。さまざまな情報を集め、状況に合わせて、修正を繰り返し、自分なりの正解を生み出していく「修正主義」の時代です。

いまは通用しませんが、正解主義にとらわれると、成功事例を模倣したくなります。その正解は他社のものであるのにも関わらず、自社にも通用すると錯覚します。中小企業が他社の正解を追いかけるとボロボロになりますね。

藤原和博さんから学んだ修正主義

この「修正主義」を教えてくれたのは、教育改革実践家の藤原和博さんです。2014 年7月の東京国際ブックフェアの読書推進セミナーでの藤原さんの講演で腑に落ち、経営にも当てはまることがわかりました。

藤原さんはリクルートが日本リクルートセンターという名称だった頃に入社し、トップセールスマンとなり、さまざまな新規事業や情報ネットワーク事業に取り組まれました。時代がリクルートを後押しした感じもします。

その後、47 歳でリクルートを退職、東京都内で義務教育初の民間人校長となりました。杉並区立和田中学校の校長に赴任し、大胆な改革案を実施したのです。その活動はいまでも教育関係に大きな影響を与えています。

アイディアを出す、行動する、そして修正していく

修正主義は具体的にはどんな取り組みなのでしょうか。アイディアを数多く出す。そして行動する。うまくいかないところがあれば、その都度修正しながら、自分が納得できる解に近づけていく・・こんなイメージですね。

アイディアを出していく段階で大事なのは、情報の質と量です。一人で唸っているくらいならば、多様な人たちと交流した方がさまざまな情報が手に入ります。情報をつなぎわせることで新しいアイディアが生まれてきます。

もう一つ大事なのはスピード感です。うまくいくかどうかを悩んでいるよりもまずはやってみることですね。スピード感があれば、人より多くの経験が手に入ります。結果的には自分なりの解への精度が高まっていきます。

修正力とは、「理想と現実のギャップを埋める力」

修正する力とは、言い換えれば「理想と現実のギャップを埋める力」のことです。経営も同様です。思い通りにいく経営などありません。理想とは経営の目的であり、そもそもこれが明確でなければギャップにも気付きません。

いまのやり方に固執する必要などありません。これしかないと思うとギャップは広まるだけです。重要なのは目的を達成することです。人に迷惑をかけたり、犯罪的なことはアウトですが、手段は柔軟に修正すればいいのです。

もう一歩踏み込むと、理想=目的も修正する必要があります。状況が変われば目的も変化するからです。「ころころと変わる」という周囲の声は無視すればいい。それよりも自分なりの解を導き出すことに覚悟を決めましょう。

こちらの記事もお読みになってみてください


いいなと思ったら応援しよう!