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原発推進?

 電力安定確保を考えれば、安全性と経済性、地球温暖化防止の観点から再生可能エネルギーへの投資が必要なことは明白である。それを敢えて、今更、原発を推進しようとする日本政府とそれを支持する自民党支持者とは何者だろう。
 政治がまともに機能しない原因を野党も含めた政党や報道機関の責任だとするのが一般的だが、私は有権者だと考えてきた。とりわけ自民党支持者の問題だと。自民党は国民全体を見ずに企業とそれに連なる自民党支持者の意向だけで政治を行い、選挙に勝利してきた。原発への回避も同じ回路で導き出される。
 ヨーロッパの国民のように福島原発事故や地球温暖化に対する危機感がもてないのは、教育の在り方に問題がある。学校などの組織に歯向かうことは許されず、決められたレールの上を進まなければ生きていけないと教え込まれる。就職すれば会社や役所等の組織に縛られて、はみ出せば生きていけないと思い込んでいる。
 セカンドキャリアを持たない老人が多い。私も例に漏れない。教師というキャリアだけで個人的感情を押し殺して学校という組織を第一に考えて生きてきた。生徒のためだと思い込んでいたけれども、私の指導が生徒の自由を束縛する結果を招いていたと思うようになったのは定年して自由に生きることの許される年金生活を得てからである。
 図らずもICT支援員というセカンドキャリアを手に入れたが、派遣社員でありパートタイマーでは年金がなければ生きていけない。とは言うものの、一応自由な環境を手に入れた者から学校を眺めると昔と変わっていないどころか、生徒や教師に対する要求は組織第一主義の管理教育がひどくなっている様に見える。
 不登校生徒に対しても特別支援を必要とする生徒に対しても組織の中でしか生きていけないことを前提にして指導が行われている。確かに、組織第一の社会が変わらなければ、幾ら素晴らしい能力を持っていようが苦労するのは確かである。
 派遣社員が一般的になったせいで、最近,セカンドキャリアで能力を発揮する若者が出始めていることをNHKの番組で知った。また、IT関係の記事を読むと学校で指導する伝統的組織重視の思考ではなく自由な発想が求められるように変わりはじめている気がする。社会が変われば必然的に学校教育も変わるのだが、いずれにしても学校組織の硬い殻を破る生徒や教師が早く現れてほしいものである。

NHKの番組紹介記事へのリンク

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