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【エルモちゃんのヘルスエッセイ】〜宮崎編〜
「はたらきをなすかぎりの精神に関係する感情はすべて、喜びかあるいは欲望に関係する感情だけである」(スピノザ『エチカ』第三部定理五九)
これは、なんだ──?
あるいは困惑、あるいは怒り、あるいは失意……。
それらが私の中で激しく混ざり合いながら渦を巻き、およそなんらかの“感情”として伝えるには適当な言葉が見当たらないセンチメントを抱え──
私は、おチンポを手コられているのでありました。
「センずるよりデリが楽し」
ごきげんよう。エルモちゃんです。
私がこの度ホテヘルで呼びましたのは、155cm/B94(G)-W57-H87という抜群の種族値を誇る最高級スペック嬢『メロンちゃん(22歳)』でございます。
写真を拝見……背景ごとねじり切るような極端な亜空間加工なし。
ボディラインもしっかりと現れており、クソデブ特有のパンツに乗っかった脂肪も見て取れない。
写メ日記もひと枠ごとにきっちりとお礼を述べている丁寧な仕事ぶり。
「メロンのメロメロビーム☆くらっちゃいな!♡」
極めつけの謳い文句にニチャリと勝利を確信した私は、滾る気持ちを込めて通話ボタンを押すのでした。
──ルンルンで予約していた一時間前のこの記憶は一体なんだ……?
合言葉で割引適用と書いていたので、開口一番に「アクメ!!!」と声高らかに叫んでいた、あの私は一体なんだったのか?
まるで他人の人生を見せられていたかのような錯覚を覚えながら、この豚が繰り出す破壊的な手コキによるおチンポへの虐待を耐え忍びます。
お察しのとおり、私は地雷原の上で四股を踏むがごとき勢いで天下の大ハズレを引き抜いたのであります。
これについて、私の落ち度は何一つございません。
フォトパドックでグランアレグリアを見せられたのに、地下馬道からロバが出てきたらキレるでしょう?
「エルモちゃんは見る目がないからな」などと、微塵もおもろない軽口を叩きたいのなら的外れもいいところなので社会のために腹を切って死になさい。
「まだイかないんですか?」
信楽焼のタヌキのように丸々と肉を詰め込んだこの女は、溜め息混じりにぼやきを吐いて、ガチャガチャと握力計でも握るかのように粗雑におチンポを動かします。
どうしてこういちいちが癇に障ることでしょう。
腰あたりには蝶かなにかのタトゥーがありました。
ブスのタトゥーは罪です。
忌々しいほどの肉体的特徴を差し置いて皮膚のお絵描きを個性にしようとしています。
そんなに自分らしさ(笑)が欲しいなら、大工の棟梁のようなその立派な背中に家畜用の識別番号でも焼き印してやろうかと思いました。
タイムアップ──結局、私は境地に達することはありませんでした。
タイヤ色の厚い雨雲が空を覆い、月明りをまるっきり遮断していました。やがて弱い雨がアスファルトに薄く染みを作りはじめます。
怒りなどをとうに通り越して、虚無感の残滓だけが集積した心の中で、私は自問自答を繰り返すのでありました。
私は、なぜ──
我々『ヘルサー』と呼ばれる者たちは、なぜ──
どうしようもない不条理に心を折られ、完膚なきまでに打ちのめされ、おチンポを萎びさせられても、再び勃ち上がるのでしょうか。
オランダの哲学者『バールーフ・デ・スピノザ』によれば、人間の自発的な活動力は“喜び”の感情に起因するそうです。
記憶に刻まれたあの歓喜の瞬間。
私は今も君の幻影を追い続けています。
比類なき喜びを与えてくれた人──
今回は彼女の話をするとしましょう。
宮崎のみわちゃん(26歳)
これは昨年9月に宮崎に遊びに行ったときの話です。
その模様は動画にしましたので、ここでは触れません。ウンコなので別に見なくていいです。
ビジネスホテルに着いた私は、着替えもさておきベッドに全身を預け、ぴゅあらばの精査に入りました。
私は古代インド拳法より伝わる伝説の技法“散眼”を会得しておりますので、ものの数秒で在籍一覧上のすべてのデータをインプットすることができるのであります。
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スマホに敷き詰められた女体の上をぎょろぎょろと滑る私の両眼が、ひとりの女性の前でびたりと止まりました。
みわ(26歳) 151cm/B86(D)-W58-H85
「この娘だ。この娘で間違いない!」
この直感的な感覚は、幾千ものヘルスを踏破してきた実績に裏付けられる経験則によるものなのか、理屈では説明のしようがないある種のスピリチュアル的な何かが働いたことによるものなのかは、定かではありません。
しかし、確信した──これだけは確かなのでありました。
予約電話を済ませた私は、シャワーで念入りにおチンポを洗い流し、仕上げにハイシャインワックスで亀頭に鏡面加工を施します。
薄明りの部屋の中で星影のように皓々と光を弾くおチンポを指先でなぞり、やがて訪れる法悦のときを待つのでありました。
コン、コン──控えめにドアを叩く音。
一度きっちりと呼吸をして、逸る心を落ち着かせます。開けてすぐ盛っていたらキショいじゃありませんか。
これがエッチのエチケットです。
「おじゃまします。みわです」
──神木が年輪を重ねるように連ねてきた私のヘルス史に、またひとつの歴史が刻まれました。
黒く艷やかな丸みのあるショートボブ、呆然と佇む私を照らし映す水晶のような瞳、薄っすらと桜色に色付いたチーク、星屑を散りばめて濡れた唇……
有名人で例えるなら、最近ツイカス営業でイキり始めた『上白石萌歌』に雰囲気が似た麗しい女の子でございました。
「どうせデブだったんでしょ?」などと、私を雑にイジればおもろいと勘違いをしているおもろない人達は、そろそろ自覚してください。
先に結論だけ申しておきましょう。
私はすでにこの“ゲーム”を獲っている。
パン吸いの儀
「お兄さんもうシャワー浴びたんですね。私も浴びてくるので待っててください」
ピンと突き出たさくらんぼを先端に添えてぷるりんとあらわになった豊満なお乳。私は口を尖らせ「チュチュチュ…」と応えて、彼女を見送りました。
「よかったなぁ。“アダム”、“イブ”、嬉しいなぁ」
びたびたとタイルを弾くシャワーの水音に紛れるように、私はそっと呟いて、愛らしいパートナー達を優しく撫でました。
※補足
私は右の金玉を『アダム』
左の金玉を『イブ』と呼称しています。
ふと目をやった先にあったものを、私は見逃しませんでした。明かりを落とした部屋の暗闇に溶け込もうなど、そうはいきません。
育ちの良さが窺えるほどきっちりと折り畳まれた衣服の頂上──
そこに君臨するのは、おパンティではありませんか!
こうしてはいられません。直ちに執り行わなければならない。
【パン吸いの儀】を!
私は伊賀の忍術学園を卒業しておりますので、闇に溶け込み、音もなく対象に忍び寄ることなど造作もございません。
ベッドシーツの絹ずれひとつ起こさず、サササッとおパンティの前に移動しました。ニンニンッ!
上品な黒のレースで装飾された高級感のあるシックなおパンティ──
私は、波紋ひとつない湖畔の水面から水を汲むように両手でそっと持ち上げて、顔へと近付けたのであります。
「ん゛ん゛!?!?」
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──気が付いたときには、私はまた部屋の中に戻っておりました。
時間にすれば一秒にも満たない刹那の中で、私は銀河の果てに辿り着いたのであります。
「吸え!!!吸え!!!吸え!!!」
頭の中で鳴り響く本能の叫び。
吸わなければ死んでしまうと脊髄反射で判断した私は、おパンティを顔面に覆いかぶせ、部屋の大気をなくさんばかりに吸引したのであります。
おパンティフィルターを介して濾された空気は、オメコフレグランスへと変換され、鼻腔から体内へと侵入。
おまんこで脳を侵された私は、白目を剥いて「オメコ……オメコ……」と、うわ言を発しながら、意識だけがひとり歩きして宇宙の根源へと還るのでありました。
四十分間の導線
「お待たせしてすみません」
「全然。待ってないよ」
シャワーを終えたみわちゃんを余裕の笑みで迎えました。
私は甲賀の忍術学園を卒業しておりますので、なんの痕跡も残さずベッドに戻ることなどお茶の子さいさいなのであります。まさか目の前の男が数分前までおパンティを吸いちぎってロンパっていたとは夢にも思わないでしょう。
私達はベッドで添い寝して、指と指を重ね合わせて見つめ合いました。照れくさそうに「フフッ」と吹き出す君がそれはもう愛おしくて、駆け巡る血液は当然に海綿体を膨張させるのであります。
「それ、タトゥー?」
左手首に羽根のような紋様を見つけたので問いました。
「うん。嫌?」
「ううん。可愛いよ」
タトゥーには詳しくありませんが、“自由”などの思想の表れといったところでしょうか。
天使のように爛漫に笑うみわちゃんにぴったりではありませんか。
タトゥーは自己を表現する素晴らしい手法であり、海外ではごく一般的に普及しているものであります。
にもかかわず、日本では『タトゥー=悪いもの』という既成からいまだに脱却できずに、醜悪なステレオ老害どもが表現の自由を偏見という鎖で縛り付けるのであります。
低劣な人権意識からいまだにアップデートできずにいる人権後進国の日本が欧米諸国に後れを取るのは言うまでもありません。
それでは、さっそくお乳のテイスティングに入りましょう。
ほうじ茶色のつぼみを乳房ごとたぐり寄せ、まずは軽く舌先で遊びます。横へぐっと押し寄せますと、ビンッとまたニュートラルへ跳ね戻るようなタフな乳首でありまして、私の乳ごころをくすぐるものですから、吸って回して弾いて吸って……もうすっかり愛撫行脚に勤しんだのであります。
──ッ!
やってくれる。
みわちゃんは、私が指示を出すまでもなくおチンポに手を伸ばしコキ始めました。
野暮な言語を超越したパーフェクトな意思疎通!
私とみわちゃんの相性はまさに梅とウグイス、ダルビッシュと鶴岡、マテンロウレオと横山典弘のように完全相補的なことは火を見るよりも明らかでありました。
授乳手コキ【共寝の型】を存分に楽しんでおりますと、これはやはり精子たちもソイヤソイヤと活況を呈するものでありますから、ここで終幕とはいささか気早ではないかと思いまして、後ろ髪を引かれる心はありましたが、次の演舞へと移るのであります。
開脚した膝の山頂にキスをして、ツーッと腿へ滑り落ちた先のふもとには、妖しく燃える真紅の洞窟がありました。私は両の親指でビラのとびらを引き開けますと、ひどく艶めかしくツヤを帯びた肉壁がクパクパと私を呼ぶものでありますので、そっちがその気ならと火中のクリを拾うのであります。
みわちゃんは身を捻り、激しく吐息を漏らします。
逃さないッ──!トドメだッ──!
私は舌を高速回転させて陰核を超刺激するクンニ神拳奥義【ハリケーン・パトリシア】を発動するためにタメを作りました。
そのとき──、みわちゃんは身体を起こし、私とのマウントポジションを逆転させたのです。
一瞬の隙を突かれた私は、戸惑いのまま上に乗っかったみわちゃんを見上げます。さっきまで身悶えていた綿のように柔い可憐な少女が、いまや秋波を送るような目で私を見くだして、涼しく口角を上げているのです。
「……仕返し」
みわちゃんは、私の乳首を爪でカリリッと引っ掻きます。
「あぁん!」
私は思わずメス声を上げました。
コインを裏返したように現れた妖艶さを前にして、私はなすすべもなく、性感帯を突付けば音が鳴る音響玩具に成り下がったのであります。
その後も舌でピロリロと執拗に攻められバカ乳首になってしまった私は、犬のように荒く息を吐き散らすことしかできず、抵抗も反攻も選択肢から捨て、身を任せるしかなくなったのです。
「じゃあ、いくよ?」
みわちゃんは、間髪入れず次の一手に移ります。
腰を上下にピストン運動させ、騎乗位をしているではありませんか!
おチンポがぬらりぬらりと出入りしているこの感触──
「え──挿入ってる!?」
ずんずんと跳ねながら「どっちでしょう?」と笑うみわちゃん。
挿入していると勘違いしましたが、これはローションをまとった手でおチンポを押さえ込み、尻の割れ目で挟み擦っているのです。
あの乳舐めはミスディレクション──!?
私が乳首でアヘっている隙にローションを手に取り、ケツコキの準備を整えていたのです。
四十分間にわたってじりじりと燃え走った導線の火は、煙火筒へと近付きつつありました。
私という舞台の上で、息を乱しながら跳ね踊る美しい君をいつまでも眺めていたい。
でも、フィナーレは近いようです。
精のうに伝火したことを感知した私は、もう一度指を絡めて、余すことなくみわちゃんとの繋がりを求めました。
「イキそう!」「出して!」
「ワイの目見て言うて!」「出して!!!」
「ア゛ッ──!!!」
──猛然と打ち上げられた遺伝子花火は、辺りを纏う闇を切り裂いて、ピュルルと空へ昇ります。
今宵もまた、この世の誰とも結合することなく、宙へ舞い散り、またたく間の生命を燃やす精子たち。
こんな宿主ですまない、本当にすまない。
せめて遠くへ、秒で終わるお前たちの生涯に意味を持たせるように、どこまでも遠くへ飛行してゆけ。
そして訪れた静謐──
温もりを取り込むように君を抱きしめ、少しばかり目を閉じたのでした。
四分間のセカンドステージ
柔らかな素肌にすべてを授け、君の香りに包まれながら浮遊するまどろみのひととき。
みわちゃんの手に付着していたローションとザー汁が混ざった粘着液は、私の腹部にこぼれ落ち、点々模様になっていました。
私はその遺伝子溜まりを指先ですっと延長させて、別の遺伝子溜まりへと繋げます。
やがて出来た星座に『みわ座』と名付けたのです。
君がここまで導いた私のプロテオーム。
それを繋げて形作った星座に君の名前を付けたんだ。
これはもう僕たちの“赤ちゃん”だろ?
「ねえ」
妻が言います。
「またおっきくなってるよ」
なんということでしょう。
締めのラーメンを食べるとほぼ確で胃もたれが発生し「生理重いので会社休みます」と電話する程に衰えが見えはじめてきた三十路の私が、アホ中学生のごとくバキバキに復活を遂げたのであります。
「あと四分しかないけど、イケる?」
さあ!やってまいりました!
【SUKEBE セカンドステージ】!!!
ここからの実況はわたくし、
『フル勃ち伊知郎』がお送り致します!!!
挑むのはもちろんこの男!
“Mr.SUKEBE” 『エル田勝己』!!!
連日連夜シュッポシュッポと精子を飛ばす人間蒸気機関車!
「SUKEBEは俺だ!俺だけでいい!」と言わんばかりにバクンバクンと脈動する雄のシンボル!
普段は寡黙なこの男が涙ながらに語りました。
「俺にはヘルスしかないんですよ」
さあ見せてくれ!お前のイキ様を見せてくれ!
SUKEBE セカンドステージ 開始であります!!!
やややっ!!!
まずは乳舐めのおかわりであります!
大蛇が獲物を弄ぶように、右に左にびろびろと激しく舐めずられていきます!
尊厳の砦を!人間性の牙城を突き崩すかのような乳舐めの猛撃!
でぇぁ!!!
唾ロー手コキだ!
わずかにおチンポに残留していたローションに唾ローションを足して、失われた湿潤度は完全復活!
秘伝のタレで光沢を得たおチンポが、ヌップヌップと音を立て上へ下へと浮沈します!
乳首とチンポの三重奏!!!
ここは快楽のバミューダトライアングル!!!
「あぁぁぁん!」
苦しいかエル田勝己!?
「ひゃぁぁぁぁん!」
くすぐったいかエル田勝己!?
「自分、歳取るたびに全盛期なんで」
この男は言いました。
年々進化をしつづける超人無敵のエッチマン!
据え膳射精(だ)さぬは男の恥!
二回戦もこのエッチマンにおまかせあれ!
「イケるよ!エル田さん!!!」
「リーダー!ここドピュッと!」
スタンドから檄が飛んでいます。
SUKEBE攻略のために集結したヘルス精鋭部隊──エル田軍団『乳虎』の長として、ここはなんとしても負けられない!
さあ、もう時間がないぞ!
ひたりひたりと迫りくる制限時間との闘い。
弛緩していた金玉が、徐々に徐々にこの惑星の重力に反抗し、みしみしと唸りを上げて収縮しております!
「アーイキソ」
さあイけ、エル田!!!
この声援を力に変えて、快楽の果ての境地で雄たけびを上げろ!!!
「あ、イグッ!!!」
イッた!!!イッた!!!
天に向かって赤黒くいきり立つ避雷針に稲妻が走りました!
再び舞い上がるタンパク質の大花火!!!
勝利を告げる大団円の大花火であります!!!
人間の細胞は37兆個!
『エル田勝己』という伝説を形成する37兆個の細胞ひとつひとつがエクスタシーに打ち震えております!!!
その手に愛する人を抱きしめろ!
この瞬間は、お前だけのものだ!
デデデデデ(ア、ドッコイショ!)
デデデデデデデデ(ソイッ!ソイヤッ!ソイヤッ!)
(ハッ!)
デーーーーーーーーーン!!!
【STAGE CLEAR】
雲の切れ間に
単純作業のように淡々とアスファルトを濡らす雨。
君が部屋から去った後に押し寄せた途方もない孤独感──
どれだけ焦がれても君には会えない果てしない寂寥感──
皮肉なことです。あの祝福の時間がいまや呪いのように心を蝕み、私はめくるめく退屈な日々を過ごしております。
みわちゃん、お元気ですか?
君が恋しいよ。
これから誰かに与えるかもしれない愛情も、これまで授かってきたすべての愛情を蹴り飛ばしてでも、私は君を愛したい。
こいつ風俗嬢ガチ恋キショおじさんやんと思ったそこのあなた。
もう終わるから黙って読んどけや。
ふと気配を消した雨──
淀んだ夜をふわりと撫でる青白い光──
ちぎれた雲の隙間から顔を覗かせる天心の円月。
「おっぱいだ」
私はひとりごちました。
【秋風に たなびく雲の たえ間より
もれいづる月の 影のさやけさ】
(秋風に吹かれて流れた雲の切れ間から、姿を現した月のなんとお乳なことか)
平安の公家人『左京大夫顕輔』がヘルス帰りに詠んだ句です。百人ティッ首の一句として現代に語り継がれております。
ハズレを引いておセンチになっていた自分を恥じ入りました。ちょっと豚ヘルスを引いた程度、なんのことがありましょう。
お乳は下には付いていません。
上を向いて歩こうではありませんか。
偉大な先人が歌に遺してくれたように。
私はまた、影を追うようにこの先もデリっていくのです。
そして、喜びの断片を掻き集めて書き連ねた書物を、誰に届けるということでもなく、旅路の終わりにひとりそれを眺めて生涯を終えたいと思います。
その一章に、君のことを記すよ──
ありがとう。
お し り