【3分で読める】手書きのお手紙(木戸)
博報堂時代の『心・技・体』…技その⑰
こんばんは。HDAの木戸です。
先週、TBSの「初耳学」で、広瀬すずさんが吉永小百合さんに宛てた手紙の字がキレイだったというエピソードが出ていました。今日は、直筆の手紙についてのエピソードを書きたいと思います。
今でもハッキリ覚えてるのは、僕が博報堂人生、社会人人生で初めて褒められたのは、字の綺麗さでした。
当時の局長で、キムジョンイルと恐れられたこわーい局長さんに、「これ、お前が書いたのか?キレイだな。」って笑顔で言われたのをよく覚えてます。
それ以外に褒められた記憶は、車イスになっても笑顔で楽しそうに生きてた時くらいでしたが。笑
僕は、想いを伝えたいとき、積極的に手書きの手紙を送ります。
博報堂に入社して2年目くらいの時、大学の同期で野村證券に入社した友人の社宅に遊びに行った時、机に写経のような巻物に、毛筆の習字で書いた手紙を置かれているのを見ました。
「え?ナニコレ?修行??」って聞きましたが、彼が言うには、お客様に気持ちを伝えるためにやってる、という回答に、驚きつつも、信用を商品にするプロがやってるなら間違いないなと、その後、自分も真似していました。
ちなみに、つい先日も、博報堂の先輩にお渡ししたい本を送ったのですが、簡単な直筆のメッセージを添えました。
直筆の手紙を書くメリットは3つあります。
①そもそも目上の方は手書きの手紙が好き
これは時代的なものだと思いますが、昔はPCもメールもないので、みんな直筆の手紙でした。
もっと言うと、局長レベルの上司世代は、企画書もプレゼンも手書きだった、という話を聞くので、そういう意味でも、「手書きの味」というのを実感レベルでよく知っています。
手書きの手紙が届くと、そういう一種ノスタルジックななつかしみを感じるんだと思います。
特に、経営者層は、まだまだ目上の方がほとんどだということもあり、そういう意味でも、ひと手間加えると、相手には喜んでいただけます。
③不ぞろい感=温かみ
別にキレイでなくても、「丁寧」に書かれた文字であれば、相手には伝わると思います。むしろ、直筆の手紙には「不ぞろい感」に赴きを感じるという点です。
これは直筆の手紙以外にも当てはまることですが、デジタルにあふれたこの時代だからこそ、アナログの希少価値が高まっています。
デジタルは便利だけど、やはり機械的で感情は伝わりません。
手書きの文字には喜怒哀楽の感情が出ます。
喜び、感謝はもちろんですが、苦労、困っている、そうした本音を伝えたいときこそ、直筆で手紙を書くのをオススメします。
③自分にかけた手間を感じると人は嬉しい
①、②だけでも十分手書きで想いを伝える価値はありますが、人は苦労に共感します。PCで書いた手紙よりも、直筆の方が時間がかかります。
紙を選び、ペンを選び、書き損じたらやり直しが必要になります。
直筆の手紙を書いた人はこの世にはいないので、その苦労を、直筆の手紙から感じない人はいません。
「返報性の法則」というのがあります。何か恩を受けると、人は恩を返さなきゃ、と思ってしまう心理学的な法則です。
相手が苦労しただろうな、想いがこもっているんだなと感じると、人は本能的に、「何か返したい」と思うのは、心理学的にも証明されています。
もちろん、何かをもらいたくて手紙を送るわけではありませんが、そのくらい、相手に感情を伝えたい!と思うなら、是非直筆で手紙を書くべきです。
今日は以上です。また次回☆
このnoteでは、★色んな働き方、生き方があるということをシェアして、結果的に、多くの人が目の前の仕事に忙殺されるだけの人生ではなく、自分の意志で取捨選択した人生やキャリアを歩める世の中になることを願って書こうと思います。僕にとっては、博報堂時代のサラリーマン人生も、その後のフリーの木戸俊介としての経験も、どちらも欠かすことはできません。両方あるから、今の木戸俊介がいると思っています。そういう意味では、特に、今後の将来に対する期待と不安が入り混じる同世代、★29歳~35歳の企業マンに向けて話すつもりで書けたら良いなと思っています。