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人は何故、不正へと走るのか?

さて、今年も早いもので1月も終わり2月に。つい、このあいだ正月、元旦だと思ったのに、1年の12分の1があっという間に過ぎてしまった。

今年も元旦から大きな災害、事故が連続して、こんな年の初っ端からこんなで大丈夫なのか心配になるくらいである。

本業(てか、主業)と副業ふたつもっていると忙しくて、書きたいネタがあってもなかなかnoteを書く時間がない。そのうちそのネタの旬が過ぎてしまう・・・といった具合である

さて、表題の通り、

トヨタグループでダイハツに続いて豊田自動織機でも不正が発覚した。話を読んでみるとほぼダイハツと同じである。

ダイハツもトヨタ自動織機も親会社のトヨタに忖度がありNoと言えない。そんな子会社の立場。経営側、管理側もノルマや目標を設定するが現場に丸投げ。

トヨタはグループ全体で生産性向上やコスト削減を求め、年々要求が厳しくなってくる。もう。これ以上逃げ場がない現場が不正へ走るというストーリは誰もがわかりきっていることで、否定する人はいないだろう。

しかも、ダイハツの例のようにその不正は長年(1989年から)行われていた。ダイハツやトヨタ自動織機の例からもわかるとおり、これらの不正は今、行われているのではなく、遠い過去から行われおり、それが今、表面化しだだけに過ぎない。

トヨタは世界的にも生産管理が厳しく効率、生産性、価格低減を求め、下請けの要求も厳しかったと聞いているので、ダイハツやトヨタ自動織機の例は単なる氷山の一角に過ぎない。今後も叩けばいくらでもホコリは出てくる可能性がある。

そんな中、現場の人間が不正へと走る心理であるが、前述の通り経営側、管理側が目標、ノルマだけ設定して現場に丸投げ。逃げ場のなくなった現場が不正に走ったというのは誰もが否定はしないであろう。

この時の人の心理であるが、興味深い記事があった。

こうした問いに対し、犯罪は善悪ではなく合理性によって行われると主張したのが、1992年にノーベル経済学賞を受賞した米国の経済学者ゲーリー・ベッカーだ。

日経ビジネス

人はその不正や犯罪の善悪ではなく、合理性によって行われると言うのだ。

この考えのベースにあるのは、人間は自分が利益を得たり不利益を被ったりしないように合理的に行動するという経済学の考え方だ。

日経ビジネス

始まりはここかもしれない。親会社のため、自社のため、部署のため、家族のため、(最後は自分のため)。おそらくその時合理性をみつけていたのであろう。(だって、しょうがないじゃん・・・みたいな)

つまり合理性を見つけた時点でその不正は正当化される。不正は不正でなくなるのだ。

またこの記事もあるように一度嘘をつくと、次回以降も嘘をつく確率が高くなる。つまり、よくある、「嘘を重ねる」というやつだ。不正も同じで不正を重ねる、嘘や不正は連鎖していくのだ。

数年前から心理的安全性という言葉が話題になっている。

心理的安全性とはまさにダイハツやトヨタ自動織機のような理不尽な現場への押しつけを「それは、おかしい。何か違う」と安心して発言できる状態、環境である。

ダイハツの場合はそれを言うと上司から返り討ちに合うので言い出せなかった。そういう状態、環境であった。これは心理的安全性が全く保たれていない状態、環境である。

また、よくあるのが、言い出しっぺが撃たれるパターン。言い出した者が「じゃ、お前がやれよ」と言われるパターンである。これも心理的安全性の面から言えばその発言自体を抑え込もうという力が働くので良くない。

日本の社会は色々なところで忖度が働く。(「忖度」って概念、外国にあるのか?)本音を言わない、言えない。本音と違うことを言う。

忖度とは個人対個人では外国にはない奥ゆかしい文化風習であるが、組織内、組織対組織では不正の温床となりかねない。

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