富士の麓で舞う
6/8は第三回富士山国際親善総合武道演武大会でした!
私は8年振りのソロダンスと、和唐琉空手の門下生として演武に初参加
やり甲斐ありましたね!
もはや現役ダンサーは下りた私ですが…人様に指導している以上、やる限りは全力で今のベストをお見せすべく、しっかり準備してきました
本番は当然、気合いが入る為…稽古で起きなかったアクシデントも
例えばサビの3✖️8目で床に足指を取られ…左親指の皮が綺麗に剥けてしまい
足指がブレーキになって骨盤が回らず、何でもないところで突っ掛かりましたが…
以降は落ち着いてやり切りれました
ピルエットやシェネなど…技としての回転は、まあまあ崩れずに出来たので、やりきったという意味では良かったかも
自分の踊りには全く満足していませんが…
普通に悔しがれるくらいの、心身のコンディションになれた(戻れた)こと
観てくださった皆さんに、喜んでもらえたこと
一度本番をやれたことで…6/29にもっと良いダンスを披露するチャンスがあること(その決意があること)
それが私にとって、本当に得難いご褒美ですね!
内容的には全く満足出来ないけど、悔しがれる自分で良かった!というのが1番の収穫かな…
さて次は、和唐琉空手の門下生としての出番です
和唐琉空手とは?
創始者・岡部武央先生が、長年の武道・武術経験を元に和(日本武道)・唐(中国武術)・琉(琉球古武術)のエッセンス(真髄)をベースに現代格闘技経験をも踏まえて創始した空手
私はこの空手や達磨四股のお陰で、丹田がめちゃくちゃ強くなり…足に楔が打てるので軸がかなり安定!
過去の古傷である足首や膝などを肚腰でカバーして、余りある土台が出来ました!
しかし…ダンスイベントと違い観ている人達は、錚々たる武術のプロ
何だか審査を受けてる気分ですね😂
何でもない移動稽古の中段突き蹴りの下がりの時に、左右がどちらか一瞬戸惑い、途中で戻したけど…
何とかナイファンチはやり切りました!
内功系の武術の先生ばかりだから、動きの「中身」を見られるし
緊張感で汗びっしょり😅
ナイファンチを終えて、ようやく観るモードになりました
全体の構成も、それぞれの内容も素晴らしかったですね!
特徴的なのは、武道や武術の大会にありがちな音(というか声)!
セイヤー!とかキェーッ!とかゼロで…太極拳など静か〜な中で行われるんです
気合いを声で表現せず…
内に秘めたまま演武するというのが、独特の空気感
もっというとリアリティに徹していて、打ち合わせや練習したものを見せる…つまり見せる為の動きでないということ
逆手道なども掛からない場合、忖度で掛かった振りをせず、そのまま観せるという徹底振り
だから嘘がないのですね
見せ物としてのパフォーマンスじゃないから、交差法とかもガチなんです
凄すぎるけどあまりに自然という(それがまた凄い!)
いつもの修行風景を他流・他ジャンルの人にも公開し合う交流の場…というコンセプトが明確でした
逆に観せる為に修練しているダンスパフォーマンスも、それぞれが素晴らしかったです!
軸足を浮かせてステップする独特なインド舞踊の荘厳さ…
子供達も難しいダンスをしっかり踊っていましたね!
このイベントのオープニングに相応しい演目でした
優しさ溢れる美穂さんの、ヴェールダンスの清涼感…
ヴェールダンスはヒーリングと健康を目的とした新しいジャンルで、バレエ出身の尾崎美穂さんが創始しました
鷲山あかねちゃんの「水のカラダを持つ生き物」みたいな神秘的引力…
女優でダンサーの彼女は、日舞とバレエ・ジャズを長年踊ってきた中で、表現の新境地を切り拓いています
全部素敵でした!
踊りってコトバだから…動きから滲み出るニュアンスが大切です
あかねちゃんが動いたような畝りの動きそのものは、もちろん私にも出来るけど…
でも、彼女みたいな雰囲気は絶対出せません!
役者さんでいえば…
同じ日本語のセリフは誰でも言えるけど…やっぱり○○という役者でないと出せないニュアンスってありますよね?
それが表現者には必要不可欠
日本の現場では…個としての才能を求めず、動ける兵隊みたいなダンサーを必要とされる事も多いです
(有名なテーマパークや、有名なミュージカル劇団など、その代表ですね)
だから個性的で才能豊かなのに、オーディションに落ちちゃったり
つまり「企業人」を求められるわけで、「表現者」はむしろ浮くから…敬遠されるケースもあるわけで
そういう現場ってダンサー・表現者でなく、「踊れる可愛い女の子」が求められているということ
でも逆に私からしたら…
取り替えが効かない人こそ、プロのアーティストだと想うのです
私は私の踊りを踊れるけど
他の人のカラーや魅力は出せません!
今回そういう意味で、取り替えの効かない人達の踊りばかりでした!
そして武術もダンスも関係なく、探究心ある濃い人達が集まると、場が濃すぎる空間に!
武道場も打ち上げの蕎麦屋も、濃厚過ぎました😊
振り返ると…まるで「アジア文化の祭典」というべきイベント!
武術武道はもちろんのこと
私のオリジナルな創作ダンスは和魂洋才
鷲山あかねちゃんはオリジナルなスタイル=見る冥想
ヴェールダンスの美穂さんも、心身を整え浄化するオリジナルスタイル
インド舞踊の平林さんは当然、インド舞踊の伝統を受け継ぐアジアの古典舞踊
全ての演武・演舞が比べ合いでなく、認め合いの世界観…
これは主催の岡部先生が創る空気感がそうだからですね
岡部先生自身、様々な流派の武術や格闘技を経験して、それぞれの良さを知っているし
結局ジャンルじゃなくて人!
何を踊るか?でなく
誰が踊るか?の方が本質
ジャズダンスとコンテンポラリーダンスのどちらが凄いとか、あり得ませんから😆
あるのは素晴らしい作品や素晴らしいダンサーがどうか?というだけ
武術や武道もそう!
伝承された流派の武術も
新しく創始された武道も
受け継がれる古典舞踊も
新たな表現の現代舞踊も
全ては人!
受け継ぐ人がいるから中興の祖が生まれるし
新しいスタイルのダンスだって、歴史の上に生まれたもの
イサドラ・ダンカンだって、バレエのコルセットやトウシューズを脱ぎ去り…
バレエ音楽ではない、当時のポップミュージックで踊りました
それを後の人が「モダンダンス」と呼んだわけですね
「守破離」の破・離だって守があってこそ!
新しい…は、古い…という概念がある前提のコトバ
継承も革新も
伝承も創作も
本物は普遍的です!
歴史という大河の中にあるという意味では、古典もコンテンポラリーも変わりません!
そして循環しているのです!
地球も宇宙もエネルギーは渦だから…廻るということ
イベント翌日の6/9は、岡部さんとのコラボセミナー
WSは静岡メンバーが今回参加出来なかったけど…都内からの参加プラス特別ゲストで極峰拳舎の遠山 知秀先生も参加して下さりました!
少数精鋭の濃い時間になりましたね
テーマは感じて動くこと
呼吸やリズム、時間の流れ、皮膚、重力などを感じて自由に動ける状態を創ります
午前の部は末梢神経を動かすことや、体幹部、骨盤主導のストレッチをたくさんやり…
昼飯には富士宮焼きそば!
(もちもちで超絶美味い😋)
午後は岡部 武央先生のガンプーヨガから、武術の基礎練功
私は慣れてしまったことで…
「熊の2番」というワークを内発でなく、ダンスみたいに大きく動こうとしてしまい…
対練の検証で、修正してもらいました
それから私主導で、全身を循環させるリズムワーク
足裏や膝の緩みがバネ感を生み、自然なバウンディングで、カラダをボール化して弾ませるワークですね
定点(武術の定歩)から、移動までを含めて
人の誘導で行ったり…
リズムでのミラーリングや相手との即興ワークをしたり
カラダの内側や重力、音、皮膚感覚などを駆使して…
感じる▶️動く
伝える▶️受け取る
というノンバーバルコミュニケーションです
岡部先生と遠山先生がリズムマススパーみたいに即興で動いて、立技のカポエラみたいな感じが素晴らしかったですね!
後半に推手をさせてもらい、流派ごとの特徴など、プロの意見も聞けました
私も遠山先生に相手をしてもらい、リードされながらでありますが…少しは対応出来たのも、岡部さんに指導受けているお陰ですね
素人の私が敵うわけないのですが😅…接触から感じ取ることで、適応力を引き出してもらえました
人と人とのコミュニケーションに於いて、コトバはとても便利だけど…
その奥にあるココロの流れを感じないと、ズレるんですよね?
ノンバーバル(非言語)コミュニケーションは、効果絶大なのです!
日常で会話がズレる人って(テンポでなく論点)、皮膚の接触も苦手ですよね?
遠慮し過ぎたり、無遠慮に強く押したり…相手を感じられないから、組んでるのに独りよがり
感度が低い▶️リラックスしていない▶️感じられないから一人称思考に陥る▶️呼吸も浅い▶️コミュニケーションが上手くいかない▶️人と距離が生まれる▶️益々感度が落ちる
…というループ
接触によるコミュニケーションは、自分を知る(=独りよがりと現実の乖離)のに有効なのです
そもそもコラボセミナーの意味とは…
単にそれぞれのメソッドをただ並べるのでなく、お互いのメソッドを通じて共通テーマの本質を探求すること
そうでないと自分のメソッドを指導するだけで、一緒に行う意味が無くなります
自流の完結を絶対視するタイプの指導者は「混ぜるな危険⚠️」(無意識にマウントを取る為…)
その意味で、岡部さんとはめちゃくちゃやりやすいのです
アドリブ力やテンポ感全てが合うし、同じゴールが見えてるのを感じるから
感じて動く!
感じて伝える
を指導するのに…
講師が感じられる人じゃないと、一方通行のレッスンになるし
必ず毎回、新鮮な気付きがあって楽しいのですよね!
ざっくりイメージを共有するだけで、本当に毎回アドリブなのも、コラボが成立している証し
帰宅して洗濯機を3回回したら雨が降り出して…
部屋干ししたら目一杯になり、4回目は諦めて翌日に😊
振り返ると…
やっぱり舞踊と武術・武道は親和性がありますね
感情を出すか秘めるか…の違いはあれど、中から動かないと薄っぺらなものになるし
カラダや動き、そしてココロを練っているかどうか…観る人が見たらすぐにバレてしまいます
だからこそ、どんな動きも真剣に新鮮に!気合いをいれつつ丁寧に!緊張感を持ちつつ落ち着いて…自分を表現の中に溶かすことが大切ですね
踊っている自分(自我)を見せる…では、まだまだ踊りが外側にあって
○○ダンスという服を着ている様なもの
踊りは内側から湧き出るものなので、ココロを裸にして「踊りそのものに成る」ことが、本物のダンサーだと想います
踊りを踊るのでなく
自分が踊りになる!
そういう意味で、武術の深遠さと共通するのではないでしょうか?
簡単な様で難しいけど、私はこれからも探求し続けたいと想います
あと本気のライフワークである空手も、頑張って探求しますよ!
私の健康に、めちゃくちゃプラスですからね!
また次回の富士宮も楽しみです!!