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1台目のロードバイクを探している人へ

 先の記事で1台目にするならハイエンドのリムモデルを探すと言ったが、これは全員におすすめできるわけではない。
私は中古の自転車を普段扱っているのだが、見た目は綺麗でもクランクを外してBBを開けてみると砂まみれ、汚れたグリスまみれ、汗塩まみれなんてことがよくある。見えないところのケーブルが錆びてて正直乗れた物ではないものもたくさんある。171WORKSで売るものに関してはちゃんと整備してから売ったり、そもそもパーツごとにバラして売ったりするのでいいのだが、バラして整備できない人に中古を(特に個人から)買うのはあまりお勧めできない。

ポイントは自分でほぼ全バラしの整備ができるかどうかと、自分でできないにしてもそれを請け負ってくれるショップがあるかどうかである。
その問題がクリアされるなら中古のリムハイエンドはおすすめできる。
そこがどうにもならないなら、ディスクの新しい物を買った方がいいかもしれない。セカンドグレードやコスパのいいエントリーグレードを探すなり、あまり有名ではないブランドを探すという手もある。新品リムを探してみるのも楽しそうだ。(それでもメンテをお願いできるプロショップを見つけることはとても重要である。)

 一方で、自分でなんとかできたり、整備を受けてくれるショップがあるのであれば1台目で高価だが下手なディスクを買って後悔したり自転車に乗ることをやめてしまうくらいなら、質が高いが比較的安いリムモデルを買ってロードバイクに乗る楽しさを経験する方が有意義ではないだろうかと思う。

と、今の自分の経験と立場からはそう言えるが、自分がなんの知識も経験もなく初めての一台を選ぶとすればおそらくディスクのセカンドグレードか入門機を選ぶだろうなとも思う。ディスクの方が制動力が高く安全だとか、ブレーキタッチが軽いとか、メンテ頻度が下がるとか書かれた記事や動画を見て学ぶと当然リムではなくディスクを探すことになるだろう。また先々アップグレードするとなるとリムからディスクにするにはほぼ全取っ替えしないといけないと考えたりするとディスクにしておこうとなる気持ちはよくわかる。なんとも言えない複雑な心境である。

ここからは自転車屋目線での話になってしまうが、実は先に挙げたリムのデメリット要素は大した問題ではない。リムブレーキモデルでもブレーキは105以上にしておけば問題ないしultegraやduraにすればよく効いてくれる。ブレーキタッチに関してもニッセンケーブルを使ったりケーブルルーティングの工夫でかなり軽くできる。メンテ頻度が〜というがそもそもディスクは素人にはメンテできないレベルの複雑な構造になってしまっている。リムならケーブルの調整で済むのでやり方を調べれば自分でもできなくはない。
アップグレードに関しても、リムで楽しんでハマって相当乗ることがわかってからディスクを探すので十分ではないだろうかと思う。

1台目探しにおいて重要なのはどのバイクにするかと同時にその面倒を見てもらえるところを見つけれるかということだろう。自転車を探しつつ、メンテを受けてくれるショップも探してみよう。
ちなみに2台目以降や、すでにディスクに乗っているのであればリムは安易におすすめできない。「それでもリムに乗るんや!」という強いこだわりとロマンがある人向けになってしまう。そこのお話はまた次回に。


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