東海道五十三チャリ:京都〜山科
Sとの出会い
大学2回生の春、友人の誘いでクロスバイクに乗り始めた。自転車に乗るのが楽しくてしょうがなかった私は大学まで歩ける距離なのに無駄にクロスバイクで通学していた。
その日もいつものように愛車で登校しイタリア語の授業に出席した。
第三外国語の単位が必須で、特に何か学びたいものがあったわけでもない私は、高校時代にイタリア留学経験のある友人が取るというその授業を一緒に取ることにした。何かあってもその友人が助けてくれるであろうという浅はかな算段だった。
その授業の教授は中年