171WORKS

さいたま市大宮区の中古スポーツバイク販売店の人が語る自転車の楽しさ。

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マガジン

  • チャリ旅録

    これまで行った自転車旅を元にしたお話。

  • AIに書かせたインプレマガジン

    私が実際にバイクに乗って感じたことをAIに投げてインプレ記事を書いてもらっています。

最近の記事

東海道五十三チャリ:彦根〜名古屋

霊峰伊吹山 早朝、彦根を出発して東海道本線沿いを走って名古屋を目指した。出発した時は暗くてわからなかったが、前日の夜寝ている間に雨が降ったようだった。今日の天気は晴れ。だんだんと空が白んでくる。 米原で琵琶湖とお別れして関ヶ原へ向かう。雪を被った真っ白な伊吹山が姿を現した。昔高校時代の友人と登ったことがあるその山は以前感じた印象とは全く違っていた。 「なんか不思議な感じやわ。夏にあの山登ったときとは全然雰囲気ちゃうんよなぁ。ただ雪で見た目が変わってるだけとかじゃないんよな

    • 東海道五十三チャリ:山科〜彦根

      雲を破る男 「Jさんはね、めちゃくちゃ早いよ。君も置いていかれないように頑張ってね」 Sは気楽なものである。JさんはCAAD10に乗った濃いめの顔の整った人だった。 「よろしくー」 「よろしくお願いします!」 話してみると至って紳士的な人であった。私の緊張はかなり和らいだ。だいたいこういう類の緊張や無気力は動き始めてしまえばなくなるものである。 山科から大津までは1号線を走る交通量の多いルートである。山に囲まれた道をゆっくりと登っていく。峠を越えて少し下るとすぐにJR大津

      • 東海道五十三チャリ:京都〜山科

        Sとの出会い 大学2回生の春、友人の誘いでクロスバイクに乗り始めた。自転車に乗るのが楽しくてしょうがなかった私は大学まで歩ける距離なのに無駄にクロスバイクで通学していた。 その日もいつものように愛車で登校しイタリア語の授業に出席した。 第三外国語の単位が必須で、特に何か学びたいものがあったわけでもない私は、高校時代にイタリア留学経験のある友人が取るというその授業を一緒に取ることにした。何かあってもその友人が助けてくれるであろうという浅はかな算段だった。 その授業の教授は中年

        • サイズの妥協、走りの代償

           乗ってる自転車のサイズ、合ってますか? そんなもの基本中の基本だろうと思われるかもしれない。サイズの合ってないものは絶対に買わないという人はもうこの記事は読まなくて大丈夫。この記事は「サイズちょっと調整すれば乗れる範囲になるんよなぁ」ってフレームで買うかどうか悩んでいる人への失敗した人間からの戒めの言葉である。 数ヶ月前にCanyon Ultimateを納車してウッキウキだった私は購入時にした妥協に首を絞められることになった。 適正サイズよりワンサイズ小さいものを買ったの

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        • チャリ旅録
          12本
        • AIに書かせたインプレマガジン
          5本

        記事

          久しぶりにリムに乗ったら精神を鍛えられた

           先の記事では1台目のロードバイクにハイエンドのリムモデルとかいいんじゃないかって話を書いた。しかし2台目だったりディスクからの乗り換えとなるとちょっと話が変わってくる。今日の記事はそんな内容である。 そもそもなぜそんな事を書こうと思ったかというと、件の記事を書いている際にリムブレーキに実際に乗って裏ヤビツを走ったのだが色々思うことがあり、1台目でリムをおすすめするだけでは情報不足だと感じたからである。  乗ったのはCannondale Super Six EVO。全体的

          久しぶりにリムに乗ったら精神を鍛えられた

          1台目のロードバイクを探している人へ

           先の記事で1台目にするならハイエンドのリムモデルを探すと言ったが、これは全員におすすめできるわけではない。 私は中古の自転車を普段扱っているのだが、見た目は綺麗でもクランクを外してBBを開けてみると砂まみれ、汚れたグリスまみれ、汗塩まみれなんてことがよくある。見えないところのケーブルが錆びてて正直乗れた物ではないものもたくさんある。171WORKSで売るものに関してはちゃんと整備してから売ったり、そもそもパーツごとにバラして売ったりするのでいいのだが、バラして整備できない人

          1台目のロードバイクを探している人へ

          昔憧れたバイクってなんだったっけ

           ショッピングモールや電気屋の子どものおもちゃ売り場にフラッと立ち寄ったりすると昔遊んだおもちゃ、もちろんそれは何年もかけてデザインが変わったりキャラクターが変わったりしているのだけれども、置いてあったりするのを眺めてしまう。 当時欲しかったが親に買ってもらえなかったおもちゃなんかに出会うこともあるのだけれども、なぜそれを自分がそんなに欲しかったのかわからない時がある。その当時の感情を覚えていたとしても、今も同じ熱量をそのおもちゃに対して注ぐことはできない。きっと今、そのおも

          昔憧れたバイクってなんだったっけ

          空気を切り裂け!Canyon Aeroad CF SLX、風と戯れる冒険の先に、、、

          【AIに書かせたインプレマガジン】 このシリーズの記事では中の人が実際に乗って感じたことや、乗った人をインタビューした内容を箇条書きにまとめて生成AIに文章化してもらっています。中の人による手直しを最後にしています。 写真は実際に撮影したものです。 こんにちは、風になりたい皆さん!今日は、あなたの財布と太ももに挑戦状を叩きつける、とんでもないバイクをご紹介します。その名も「Canyon Aeroad CF SLX」!この美しい怪物は、あなたの人生を変えるか、少なくともあなた

          空気を切り裂け!Canyon Aeroad CF SLX、風と戯れる冒険の先に、、、

          折りたたんで持ち運べ!ブロンプトンで無限の冒険

          いつもの道、いつもの景色、さすがに飽きない?ロードバイクに乗り始めてかれこれ10年近く経つと日本中走り回っているし、なんなら住んでるエリアは地図ノールックで走れるくらいにまで馴染んでいる。 しかしそこまでくると大体走る道はいつも同じになってくるし、立ち寄るスポットも似たり寄ったりになってくる。正直最近の土日にロードに乗ろうと思っても行きたいと思う場所が思いつかない時すらあった。 典型的なマンネリ化である。 そんな中少し前から店に面白い自転車が店に入ってきていた。ブロンプトン

          折りたたんで持ち運べ!ブロンプトンで無限の冒険

          埋めれる傷は光硬化パテで埋めてしまえ

          削れた箇所は補修したい この世界には様々な傷がある。 身体の傷、心の傷、そして自転車の傷。 肉体の傷は縫うなり、絆創膏を貼るなり、唾をつけるなりしておけば埋まる。 心の傷は時間や人の助けや言葉で埋めることができる。 では自転車の傷は? """光硬化パテで埋めることができる。""" どういうことかというと、 STEP1:削れている箇所をヤスリで削ってならす。 STEP2:パテを盛って削った箇所を埋めて乾かす。 STEP3:固まったパテを削って形を整える。 STEP4:塗料

          埋めれる傷は光硬化パテで埋めてしまえ

          最適なサイクルウェアで快適なサイクルライフを

          別に何着てたっていいロードバイクに乗るならピッチピチのパッチパチの服を着なければいけないというわけではない。別に普段着のTシャツにデニムパンツを履いてスニーカーで乗ったって構わない。むしろ街乗りだけならそれで十分である。 私もクロスバイクや一台目のロードバイクに乗っている時は普通のナイキのトレーニングウェアなどを着て乗っていた。 しかしある程度乗っているとお尻が痛くなるやら日焼けがひどいやら汗の乾きが悪くべっちょべちょになるやら暑い寒いなど様々な不快な現象に悩まされることに

          最適なサイクルウェアで快適なサイクルライフを

          全ての始まりは四国一周:第十章・坂の上の雲は雨雲

          再び雨予報 久しぶりに屋根のある場所で睡眠をとった我々は松山のカフェで優雅に朝ごはんを楽しんでいた。この日は今治あたりまで60km程度進めればいいので松山をゆっくり観光して夕方出発しようという予定だった。 天気予報を見ていたエスケープ君がこちらを向いて呆れた顔をしている。 「出ましたよ。雨ですよ。」 夜からかなり本格的に降るらしい。しかしここまで様々な苦難を乗り越えてきた私たちにはさほど問題ではなかった。 「まぁカッパ着て進むしかないかぁ。ずぶ濡れ確定か。それもまた人生やな

          全ての始まりは四国一周:第十章・坂の上の雲は雨雲

          全ての始まりは四国一周:第九章・安息の地、伊予

          奇跡の雨雲回避 アスファルトは案の定最悪の寝心地であった。 疲れ果てているので眠りに落ちそうになるのだが、結局すぐに体が痛くなって眠りの浅いところに戻ってきてしまう。それを一晩中繰り返した。 他の2人も同様に眠れなかったようだ。 朝目覚ましが鳴るまでもなく全員が無言で起き上がった。 「寝れんな。」 「こりゃ寝れん。」 「もはやネカフェのマット席が恋しい。」 ひとまず今日のルートを確認する。八幡浜を通って瀬戸内海方面に抜けて海沿いを走って松山まで走ることにした。 「よっしゃ

          全ての始まりは四国一周:第九章・安息の地、伊予

          全ての始まりは四国一周:第八章・受難の日

          チャリ旅で培われるのは執着を捨てる心 旅の予定を綿密に立てないことのメリットとしてはとにかく自由度が高いことである。どこでどう時間を使うかは自由である。その代わりにデメリットとして自分の期待通りにならないこともたくさん出てくる。それもひっくるめて楽しめるかどうかである。 この日は全てが上手くいかなかったと言っても過言ではない。しかしこの経験のおかげで不測の事態に対処する心構えの基礎のようなものが芽生え始めていることを意識できた。 夏なのに寒い 朝、うっすら目が覚める。朦

          全ての始まりは四国一周:第八章・受難の日

          全ての始まりは四国一周:第七章・台風一過

          軽いノリのおすすめルートにご用心 「自転車で走るなら横浪黒潮ラインっていうのが景色綺麗でお勧めですよ〜」 ゲストハウスの主人がおすすめのルートを教えてくれた。台風が過ぎて青い空が広がっていた。この空の下、綺麗な景色というのはキラーワードだった。 「いいですね!その道走ってみます!」 宿を出発してまずは昨日できなかった観光の続きとして、桂浜の龍馬像の前で写真を撮り、砂浜の散歩を楽しんだ。龍馬が眺めた海を背に次なる目的地へと出発した。 この日は四万十川あたりまで走れればいいか

          全ての始まりは四国一周:第七章・台風一過

          全ての始まりは四国一周:第六章・映画、カツオ、酒

          雨風凌ぎにミニオンズ 台風15号は予報通り九州に上陸した。高知でも大雨を降らせていた。 台風が来ることがわかっていた我々はここまでの疲れが溜まっていたこともあり、昼前までゆっくり眠った。 「さーてと、今日はどうするよ。」 ルイガノ君が台風を呼び寄せた私に責任を追及するような口ぶりで聞いてくる。 「夜は台風過ぎて雨は降らへんらしいな。」 私も台風情報については逐次確認していた。 窓がガタガタと風を受けて音を立てている。 エスケープ君が不安げな顔をしている。 「あんま遠くまでは

          全ての始まりは四国一周:第六章・映画、カツオ、酒