![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172704484/rectangle_large_type_2_63fa6f2ea5716efd28a6c56527d4b598.jpeg?width=1200)
2025年2月2日の四方山話
もう二月か。明日は、立春。今日は雪予報もあったが、雨。気温がそれほど下がらなかったか。それでも朝の天気予報は積雪を強調していたけど。
先日、NHKの、『探検ファクトリー』という番組を見た。所沢にある、ビクセンの工場見学だった。
昨日上げた赤瀬川原平の記事で、高橋製作所のことをちょっと書いたが、タイミング良くというか、今度はビクセン。
望遠鏡の製作現場というのは、見ていて楽しいものだ。マニアな人間には。
昔見たものでは、レンズや反射鏡を研磨する様子とかも見せていたが、今回それは無し。この工場ではやってないのか、企業秘密で見せなかったか。どうなんだろう。
昔、日本には多くの望遠鏡メーカーがあったが、今、まともに望遠鏡を作っているのは、ビクセンと高橋製作所くらいか。昔の望遠鏡メーカーは、町工場みたいな企業が多かったようなので、海外からの安く大量生産されたものに押されて消えて行った。バブル崩壊も影響があっただろう。
私が子供の頃に人気だったメーカーは、ミザールという望遠鏡メーカーで、いろんな人の話を雑誌とかネットで読むと、大抵の地方都市にあるデパートの眼鏡売り場とかには、ほぼ確実にミザールの望遠鏡が置かれていたようだ。どうしてそこまで人気だったかは良く分からないが、カタログなどがよく出来ていて、黒と白のコントラストが良い、格好良い望遠鏡が多かった。
中でも口径10センチの反射赤道儀(H-100型)は、1960~70年代には、数万台売れたベストセラーだったそうだ。この望遠鏡は、鏡筒を止める鏡筒バンドのデザインもカッコよさに貢献していると思う。
この望遠鏡は、『異邦人』という曲で有名なシンガーソングライターの久保田早紀も持っていたそう。たしか、天文ガイドに記事があったし、私は姉が買っていた少女漫画誌に載っていたインタビュー記事でも読んだ記憶がある。
遠い昔に、私が自分の小遣いを長いこと貯めて買ったのも、このメーカーの望遠鏡だった。
今でもミザールという企業は存在しているが、もう、自前で望遠鏡は製作していないようだ。中国でOEM生産されたものを販売しているような状態らしい。
Wikipedia は、1980年代まではやたらと記事が充実している。1990年代以降のことには、ほとんど触れてないけど。
子供の頃には、ビクセンは、ちょっといまいちなイメージのメーカーだったが、そこから他メーカーが廃業・撤退していく中、望遠鏡シェア日本一のメーカーにまで上り詰めている。栄枯盛衰ってやつだね。