ダンジョン飯にあこがれて 第五回
アイ・オブ・ザ・ビホルダーIII アサルト・オン・ミス・ドラナー(1993年)
日本版のジャケットはソーサリアンやファンタシースターのパッケージイラストで知られる米田仁士氏の描きおろし。発売は1994年末でした。要求スペックはさらに重くなり、CPU80486以上の環境推奨。Windows3.1(当時の最新ウィンドウズ)が動くようなマシンでないとキツイってことですね。さすが洋ゲー。
まずはキャラクターの転送から
特に大きな問題は無し。なお引き継ぎ無しに新規にビルドすると、最初から大量の経験点を所持しており、11レベルや10レベルからのスタートとかになったりする。引継ぎ前提のゲームバランスだからね、仕方ないね。
強力な加入NPC
その強烈なゲームバランス上、加入するNPCも滅茶苦茶強い。キャラビルドに失敗しても彼らを前衛に置けばだいたい何とかしてくれる。個人的にはハーフエルフのレンジャー、ダルマイヤー君が良いキャラしてて好きだった。彼は初対面ではただのイケメンエルフなのだが、実は身体に秘密があって…
傷を負うとウェアタイガーに変身する。ほぼリシオン君じゃん。1作目からリシオン君ビルドしてたのに。いっそ君がリシオンってことになりませんか?なりませんか…残念。
ダンジョンギミックも新しい
今作では初登場?三部作三作目での初登場というのも妙だが、水中マップが登場する。時間制限があり、トラップでDispelされるリスクもあるWater Breathingを駆使して駆け抜けるのはなかなか緊張感があり、リアルタイムダンジョンRPGのシステムと相性が良く、楽しめた。
しかし、シナリオは…
残念ながら、シナリオはほとんど存在感が無くなってしまった。このゲームの舞台は森をメインとするフィールドと、3つのダンジョン。うち一つのダンジョンは本筋と全く関係ないので、実質二つのダンジョンを攻略するゲーム…ということになる。シナリオ誘導型のゲームは、長期の休止期間を挟むと今どういう話だったっけ?ということになりがちなので、ただひたすらに目の前のトラップを解いていけば悪の黒幕にたどり着いてクリア、ってのは迷わないと言えば迷わない…かも。よりダンジョンマスター的なデザインに寄った…ということなのか…?
製作チームの交代とか
どうしてこんなことに、、、と思って調べてみると、どうやら原作の制作スタッフが大幅に刷新されており、1および2の制作を担当したWestwood Studiosは3には関わってない模様。製作者のゲームデザイン思想の違い…といったところか。ちなみにWestwood Studiosは今作の同時期にシナリオ主体のリアルタイムダンジョンRPG、「ランズ・オブ・ロア」シリーズを開発しているのだが、そっちはそっちで主人公の名前と容姿・性格までガッチガチに決められているので、自由度の高い冒険をしたい人には合ってないかもしれない。
シナリオの面白さとゲームの自由度と
アイ・オブ・ザ・ビホルダー3。個人的見解としては、完結編を謳うにしては物語が無くなってしまった…という点が残念ではあるが、キャラクターの成長が実感できるl凶悪モンスターのオンパレード、ダンジョンの新ギミックは面白い、という評価が悩ましい作品ではあった。トレードオフ要素なのはまぁ、そうなんだが、それでももうちょっとシナリオ面白く出来たような…という。アイ・オブ・ザ・ビホルダーの本編は2までで、3は食後のデザート、くらいの気持ちで楽しむのが吉かもしれない。
アイ・オブ・ザ・ビホルダー3は日本語の攻略記事がweb上でみつかりませんでした。GHostLPsさんの実況プレイ動画が一番参考になったかな