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あなたは優しすぎるから。 そんな言葉で 最も残酷に切り捨てられようとしている そんなこと…
お前は言う また言う また それからお前は言う また言う また 言葉数少なに 目をそらし…
空の雲はもっと怖かろう どこへ流されゆくかも知らず 空の果ては見えないけれど ひとりだけど…
私の好きなものを変だと言わないで 私の好きな仕事エゴだと言わないで いつからだったか この…
ある朝、わたしは決めた。 今日は斜め15度うえを向いて歩こう。 地下鉄の吊広告 恋する季節…
早く明日に帰りたい。 朝、部屋を出るとき今日という日が早く終わってほしいと願う。 それを繰…
駅前に並ぶ木蓮 花 つけ出す季節 今年も 思い出すあの 春 地面しか 見えなかったあの 冬 午後八時三分 待ち続けても来ないバス 月 見上げた痛み 忘れてしまった 体 重ねたセーター 寒さの記憶 呼び起こされる 白 そして 青空 映える木蓮の花 未完成の希望 茶色い斑 汚れながらも 木にとまる 花びら しがみつく夢 人ごみ 避けた視線 注いでいる 花 思い出す 青 そして 出会い 決意秘めた胸 さらしてみる 風 たたきつけられる 花 地面 はりついたモクレン
パーソナルコンピューターは吹雪いている 「どうしてあなたはここに来たの」 ころころと…
カーテンの隙間から陽がきざしている 日常に刷り込まれた洗濯洗剤のにおい コップいっぱいのお…
お前のことが気に入らない 拒絶と威力と理不尽と 大人になって その言葉を渡されるとは 思って…
どこへもゆけない気がした 白昼の交差点 交差点の真ん中には とまることなき回転木馬 軋む雑…
高くしたハンドル 大きくした前かご 荷台は君のために 空けておくから 坂道はりきって 額に汗…
こわいこわい 近付くと目逸らしたくなるわー けれどもその引力、輝光に怯みひるみ、 僕はまた…
僕の中のあなたのイメージは オレンジ色なんです なんて不思議なことを言うやつなんだ でも何かイヤじゃないな キャンパスの道端で 呼び止められて 立ち話が止まらない かれこれ1時間 ちょっと待って ここ坂なんですけど オレンジ色のワンピース着て オレンジ色のパンプス履いて 坂を登っていくからさ 早くわたしを見つけてよ ねえ 僕の中のあなたのイメージは いつも面白くなさそうです なんて失礼なことを言うやつなんだ でも何か笑っちゃうな 本屋に行く途中だった もう閉まる時間