10月22日別れても好きな人
毎年この日になると思い出す人がいる。
小学1年生の時の担任だった関口先生。
当時まだ若い男の先生だった。
たぶん関口先生の教え子は皆、この日は先生を思い出すんじゃないだろうか。
といっても別に命日ではない。誕生日だ。
先生は365日、黒板の日付に自分の誕生日を書いていた。ひらがなや漢字もわざと間違う。
なので生徒たちは自分で日にちを思いだし、間違いを正しながらノートに書きうつす。これがゲームのようでとても楽しかった。
あと男女別に分けて合唱の練習があったのだけれど、先生が好きな歌だからという理由でうちのクラスだけ、曲が「別れても好きな人」だった。ご存知だろうかこの歌。昭和の名デュエットソングである。
♪(男女)やっぱり忘れられない~変わらぬ~やさしい言葉で
(女)私を~つつんでしまう だめよ弱いから
(男)別れても~ (女)好きな人~
(男)別れても~ (女)好きな人~♪
*サビ抜粋*
別れたカップルの悲哀を小1男女が交互に歌うのである。地元のスナック?いえいえ、小学校です。
今思うとなかなかシュールな図。よく問題にならなかったものだ。
残念ながら私はその後転校し、同窓会などの連絡もなかったので先生が今どうされているのかは分からないのだけれど、もしお会いできる機会があるとするならば、是非お伝えしたい。
「あれから何十年も経ちますが、10月22日はずっと覚えてますよ」と。先生が逆さまに書いたひらがなや皆の笑い声も。「別れても好きな人」は今でも私の十八番です。そして何より、あんなに楽しい授業が受けられて幸せでした。
先生、お元気ですか?
お誕生日、おめでとうございます!!
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ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます♡
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