経験を共感へ活かすのは
看護師の時の話です。
外出帰りの摂食障害の方に食事摂取量や嘔吐の有無を確認したりするのですが…
根掘り葉掘り聞かれてもしんどいし、何食べたか聞かれると食べた実感が増幅して辛いと思うんですよね、でも聞かないといけない。
だからできるだけ自然に
「せっかく外で食べるんだから、何食べるか迷うよねー、今日は何食べたのー?おいしかった?よかったねぇ!そのあと(嘔吐など)大丈夫だった?今の気分は大丈夫?また何かあったら言ってねー」
みたいな感じで普通に接していたのですが、
ある時
「意外と食欲との戦いだよね」
とポロっと言ってしまったことがありました。
私は踏み込みすぎたのではと思ったのですが、その時患者さんはすごく驚いた顔をされていて、「そう…!そうなんだよね…!」と強く頷いていらっしゃいました。
「食べることを拒否している」という印象が強い中、多分今までそんなこと言われたことがなかったのでしょうね。
共感も相手の気持ちに近ければ近いほどきっと大きな心の支えになると思います。
「私にはなんでも話してね」という気持ちを、そのままの言葉で伝えるだけじゃなくて、共感の言葉でも伝えていくのもきっと大切で。
ただ難しいのは距離感ですよね。近すぎるとまた違う問題が出てきますから…
でも私のその言葉で距離が縮まって患者さんも私には接しやすくなったようですし、私も看護しやすくなったように思います。
仕事ではできても、家庭でできない時もあるんですよね、私は不器用だから…家族に還元できるようにって思いながらも、なかなか難しい。
今後の課題…永遠の課題。