マガジンのカバー画像

2019-05-07〜|詩のまとめ

105
運営しているクリエイター

2022年9月の記事一覧

芳輪

白檀の匂いを嗅ぐと、その煙の流れに沿うように、
廻る法輪を思い描いてしまう。
甘やかな匂いの中に、薄っすらと苦痛すら感じるものだ。
その気配をいつも、罪深いと思っていた。
静けさの中に、蠱惑の誘い。
幾度罪を重ねても、止められるものではなかった。