小舟に乗って

この状況を
変えなければと

がんばったはずの
わたしは

荒波に
もまれている

ものごとを勝手に
悪いと決めつけて

自分が思う良い方へ
無理やりこじつけようとした

それなのに荒波から
抜け出せないのはどうしてだろう

わたしの乗った小舟
大きな波に揺さぶられ

転覆する恐怖に
目をつぶる

ぐらぐらどれほど
揺られたか

あるとき
こころが限界超えて

なんとかしよう
そんな思いを

えいやっと
思い切って手放した

今も
状況は変わらねど

流れながれる
そのままに

なんとかなるさと
開き直り

わたしはようやく
まわりを見渡す

凪いだ海の真ん中に
小舟は浮び

わたしは寝転びながら
夕日を見てる

風吹くそのまま
小舟はいくよ