穢れていて
私は穢れた存在だ。
理由は父親だった男が不倫をしたからだ。
今は平安時代の一夫多妻制じゃない。一生を誓いあった者が違う相手と性的な関係を持つなんて気持ち悪くて反吐が出る。
母親だって見る目がなかった。
あの男の何が良かったの。どうして自分から告白したの。
医者から告白されたっていってたじゃん。どうしてその人の告白を断った。
ほんとに見る目がないね。
そして私が生まれてしまった。
あの気持ち悪い行為の末に。
私はあいつのストレス発散の格好の獲物になった。
傷つけられて、傷つけられて、心も体も壊した。
病名はついてないよ。ついてないけれど、前みたいに笑えなくなった。考えられなくなった。動けなくなった。
どうして、どうして、どうしてって思ったって答えはでない。
当のご本人たちはのうのうと生きてる。温かいご飯を食べる。お風呂に入る。
弟は皆のお気に入り。
明るくて、両親を愛していて、必要としていて、泣きたいときは泣ける。
自分の父親が何をしたかなんて多分はっきりとは分かっていなくて。
ずるいよ、幼いって。
死にたい。消えたい。生まれ変わりたい。
この穢れた体であと何年生きればいいのか。