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時間こそ生命〜むやみに溶かされないように意識する〜

夜コーヒーを飲むのをやめ、スマホのニュースを見るのをやめ、早く就寝。これで翌朝の目覚めの感覚が劇的に変わる。
キャパを超える仕事を引き受けるのをやめる。通常の業務の質が上がる。これらのことが結果的に、目の前の業務への集中力アップにもつながり、他人の声や雑音に気が散るということも減ってきた。

「24時間戦えますか」というコピーで商品が大ヒットしていた時代を、最近戦慄しながら思い出すことがある。あれこそ、人の時間、命をいかにお金に換えるかという感覚そのものだと思う。

現代社会でも、この感覚は変わらない。いかにスクリーンをスクロールさせるかで、人の時間を溶かしているのだから。スマホを見ている休憩時間に、休息はできていないし、むしろ心身は消耗しているのだ。

睡眠の大切さが堂々と語れるようになっただけ、ましになったのかもしれない。でも、睡眠を蔑ろにする人の、なんと多いことか。

睡眠こそが、自分の心身のためだけに時間を使っているときだと思う。誰にも邪魔をされなければ、本当に自分だけの時間。そして睡眠で心身が回復するのだから。それを粗末に扱うということは、自分の心身を粗末にしているということ。

睡眠に限らず、社会は外部の価値観に惑わされ、自分のことを後回しにしてしまうようなカラクリに溢れている。成績を上げるために夜遅くまで塾での勉強を子どもたちに強いること。他者からの評価や報酬のために、家での時間よりも職場での時間外労働を選ばされること。自分の私生活をSNS上に過度に晒して、何らかの評価を得ようとすること。自分の心や体からの声を無視してこれらのことを続けていれば、それはやがて「病気」などの形で警告や試合終了の宣告をしてくる。

人間の体は、無限に働かせていいものではない。そこを意識できるかどうかが、これからはもっともっと一人ひとりが問われていくのではないかと思う。

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